【書評】将来ではなく”今”を受け入れ楽しむこと【限りある時間の使い方】

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コラム
限りある時間の使い方

こんにちは😃
今日は、限りある時間の使い方(オリバー・バークマン (著), 高橋 璃子 (翻訳))を読んで、感じたことをまとめてみました!

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限りある時間を受け入れること

本書は、時間をできるだけ有効に使うための本であることを冒頭で唄っております。
ただ、それは生産性・効率を上げるというタイムマネジメントではなく、時間が限られていることを認めること=受け入れること今の一瞬一瞬を大切にすることを説いています。

人によって不安の対象は違うけれど、核心が同じだ。この人生しかないと言う事 ー この欠点だらけで、傷つきやすくて、ものすごく短くて、思い通りにならない人生が、ただ1度きりのチャンスだと言うこと ー その事実を僕たちは認めたくないのだ。

人生は一度きりです。
ただ、私たちの短い人生では足りないくらい現在の世の中にはコンテンツが溢れ、またやるべきことも溢れています。

本書は、こういったものを全てやり切ろうとして、
・タスクリストでやることを洗い出して実行する、
・細切れの時間にタスクを埋め尽くす、
・マルチタスクに手を出すなどをしていくと、
義務的にやっている感じにもなりますし、タスクをこなすこと自体が目的となってしまい、本来の今生きられているという時間を楽しむことができていないのではないかという問題提起していると私は理解しました。

将来のために今を犠牲にするのではなく、今を存分に楽しむこと

今を我慢して頑張れば、完璧な将来がやって来るというと聞こえはいいですが、実際には努力だけではどうしようもないこともあります。

努力することが無駄だということではなく、
努力しているとき、悩んでいること自体を受け入れてむしろ楽しむことが大切です。

何かのために今日を犠牲にするのではなく、悩み苦しみつつも今日を生きていること自体が奇跡なので、今を楽しもうということです。

自分は万能ではない。ただの無力な人間で、それはどうしようもない。
その事実を受け入れた時、苦しみは不意に軽くなり、地に足のついた開放感が得られるだろう。

理想ばかりを追い求めることは、自分が時間ともに老いることを現実逃避して要るに他なりません。
今自分に与えられたものに感謝して、今を大切にしていくことで感じられる幸せもあります。

時間は、シェアすることで豊かになる

時間とは、消費して何かを成し遂げるためのものではなりません。

限りある時間を未来のための道具にしてしまうのは、僕たち自身の声ばかりではない。何もかもを単なる道具とみなす経済システムの中で生きていれば、そうなるのも当然だ。

時間を道具として使う・消費するという考え方は、上記の通り今の経済システムの弊害によるものです。

時間はシェアすることで価値が高まる
これは私自身もサラリーマンとして、さらには在宅での勤務が増えている現状からして目から鱗な考え方でした。

時間を通常の財として捉えているつまり多ければ多いほど価値があると言うことだ。
でも実を言うと、時間はネットワーク財でもあるそれを使う人が増えれば増えるほどその財から自分が得られる利益が増えるような財だ。

つまり、電話のように使う人が多ければ多いほど価値が高くなるものということです。
※電話を自分だけが持っているとかける相手がいないので意味がないですよね。

この考え方を読んで、タスクリストをクリアすることに時間を使うのではなく、
もっと誰かと接すること・楽しい時間を共有することをが大切だなと感じました。

・仕事を一緒にする同僚
・自分の仕事相手になるお客様
・飲食店やお店などの店員さん
・街で行き来する人
など今その場にみんながいること自体が奇跡であり、いてくれているからこそ自分も楽しめているんだという気持ちを持てました。

一人で黙々と仕事をしたり余暇を楽しむのもいいですが、
誰かとイベントに参加する、その時を楽しむのは楽しいものですよね。

赤の他人でも尊重して、今生きている喜びを享受していきたいものです。

自分が持っている時間は限られていて、ちっぽけであることを理解する

誰にも負けない何かを成し遂げようと頑張ることとても立派なことではあります。
ただ、それを目指すことばかりに時間を使い、壮大な目的を達成することだけが有意義であり、それ以外を意味がないものとする考え方は、もったいないです。

いま自分が取り組んでいることは、誰かの役にかならず立っています。
ただ生きているだけでも消費をしているので役に立っています。

世界規模・宇宙規模で考えれば、私たちの存在・持てる時間はとてもちっぽけです。
だからこそ、この与えられた時間を楽しむことが大切なのです。

並外れたことをやろうと言う抽象的で過剰な期待は、きっぱりと捨てよう。
そんなものにとらわれず、自分に与えられた時間をそのまま味わった方が良い。
宇宙動かすと言う神のような幻想から地面に降り立ち、具体的で有限な ーそして案外素晴らしいこともあるー 人生を、ありのままに体験しよう。

・生活や仕事の中でちょっとした不快に耐えるのが嫌で楽な方に逃げている部分はないか?
・達成不可能なこと高い基準で自分の生産性やパフォーマンスを判断していないか?
・ありのままの自分ではなく、あるべき自分に縛られているのは、どんな部分だろう?
・まだ自信がないからと、尻込みしている部分は何か?
・もしも行動の結果を気にしなくてよかったらどんなふうに日々を過ごしたいか?

まとめ

この書籍を読んで、

・自分の持てる時間は有限であること
・有限な時間を犠牲にするのではなく、全て楽しむこと

が大切であることが身に染みて感じました。

ほとんどの人は平凡です。
でもそれで良くて、自分のその人生を楽しめばいいだけです。

▼書籍情報

アダム・グラント、ダニエル・ピンク、
カル・ニューポート他、NYタイムズ、WSJ絶賛の
全米ベストセラー!

「効率的に荷物を詰める方法を
人生の時間の使い方に当てはめるのは間違いです」
ひろゆき氏絶賛!

人生はたった4000週間、
限られた時間をどう過ごすか! ?

人の平均寿命は短い。
ものすごく、バカみたいに短い。
80歳まで生きるとして、
あなたの人生は、たった4000週間だ。

「時間が足りない」なんて、
何を今さらと思うかもしれない。
いっぱいになった受信トレイに、
長すぎるやることリスト。
ワークライフバランスに、
SNSの際限ない誘惑。

もちろん世の中には、生産的になるための
「ライフハック」があふれている。
けれど、ライフハックを駆使したところで、
たいてい状況は悪くなるだけだ。

焦りはさらに増していき、
人生の大事な部分には、
いつまでたってもたどり着けない。
さらに、日々の時間管理に追われていると、
本当に大事な問いが見えなくなる。

それは、自分の限られた4000週間を、
いかに過ごすかという問いだ。

本書は古今の哲学、心理学、
スピリチュアル思想を駆使し、
ウィットに富んだ語り口で、
時間と時間管理を実践的に、
そして深く問い直す。

「すべてのことを終わらせる」
という強迫観念を捨て、
自分の有限性を受け入れたうえで、
そこから有意義な人生を築く方法を紹介する。

本書を読めば時間に対する見方が変わり、
さらには生き方が変わるだろう。

目次
イントロダクション 長い目で見れば、僕たちはみんな死んでいる
PART 1 現実を直視する
第1章 なぜ、いつも時間に追われるのか
第2章 効率化ツールが逆効果になる理由
第3章 「時間がある」という前提を疑う
第4章 可能性を狭めると、自由になれる
第5章 注意力を自分の手に取り戻す
第6章 本当の敵は自分の内側にいる
PART 2 幻想を手放す
第7章 時間と戦っても勝ち目はない
第8章 人生には「今」しか存在しない
第9章 失われた余暇を取り戻す
第10章 忙しさへの依存を手放す
第11章 留まることで見えてくるもの
第12章 時間をシェアすると豊かになれる
第13章 ちっぽけな自分を受け入れる
第14章 暗闇のなかで一歩を踏みだす
エピローグ 僕たちに希望は必要ない
付録 有限性を受け入れるための10のツール

著者紹介

【著者紹介】
オリバー・バークマン(Oliver Burkeman)
◎─―イギリスの全国紙ガーディアンの記者として、外国人記者クラブ(FPA)の若
手ジャーナリスト賞などを受賞した気鋭のライター。著書『解毒剤 ポジティブ思考
を妄信するあなたの「脳」へ』が世界各国で話題を呼んだ。ガーディアン紙で心理学
に関する人気コラムを毎週執筆中。ニューヨーク・タイムズやウォール・ストリー
ト・ジャーナルといったアメリカの有名紙、雑誌サイコロジーズやニュー・フィロソ
ファーにも記事を寄せている。ニューヨーク在住。

【訳者紹介】
高橋 璃子(Rico Takahashi)
◎――翻訳家。京都大学卒業、ラインワール応用科学大学修士課程修了。訳書に
『エッセンシャル思考』『エフォートレス思考』『スタンフォード大学で一番人気の経済学
入門』(小社刊)、『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』(河出書房新社)、
『ブロックチェーン・レボリューション』(ダイヤモンド社)などがある。

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