高配当枠の定番、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)から今月も四半期配当が着金しました。私は50株保有で手取り31.34ドル。取得50.11ドルに対し現在値56.69ドルで含み益+329ドルと、配当と値上がりの両面で着実に効いています。BTIは英国銘柄ゆえ源泉0%→日本側で課税、さらにADR手数料0.01ドル/株が毎回差し引かれるなど、実効利回りの把握にコツが要る銘柄です。為替でUSD受取額がぶれる点も合わせて、今回は着金ベースで整理します。
足元の業績は上期決算が想定超。米国が増収に回復し、新カテゴリ(とくにニコチンパウチ)が伸長。通期は売上1–2%レンジの上限寄り、配当は四半期60.06pを継続と、配当原資の安定感は維持されています。
本記事では①今回配当の内訳(税引前→手数料→国内課税→手取り)、②私の保有状況と利回り、③直近決算と通期見通し、④前回記事からの変化点、⑤今後の注目ポイントと運用スタンスを、いつもどおり簡潔にまとめます。配当管理や再投資の判断材料として使っていただければ幸いです。
目次
ポイント
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今回受取額:31.34ドル(50株)
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税引前配当(概算)39.87ドル → ADR手数料0.50ドル → 国内課税(概算)約8.10ドル
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保有状況:取得**$50.11** → 現在値**$56.69**、含み益 +$329.00
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直近決算:上期は想定超。米国は増収に回復、新カテゴリ(パウチ等)が牽引
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通期:売上成長1–2%レンジの上限寄り、調整後営業利益**+1.5〜2.5%**(為替一定)
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配当方針:**四半期60.06p(年240.24p)**を継続
今回の配当(私の実績)
| 項目 | 数値 | メモ |
|---|---|---|
| 受取株数 | 50 株 | ADR(BTI) |
| 配当単価(税引前・USD換算) | 0.7974 ドル/株 | 四半期配当60.06pの為替換算 |
| 税引前合計 | 39.87 ドル | 0.7974 × 50 |
| ADR手数料 | 0.50 ドル | 0.01ドル/株 × 50 |
| 海外源泉税 | 0 ドル | 英国は原則0% |
| 国内課税(概算) | 約8.10 ドル | 20.315%を概算適用(円換算で端数差あり) |
| 手取り(実績) | 31.34 ドル | 証券会社の入金明細どおり |
ADRは配当のたびに0.01ドル/株の手数料が差し引かれます。米国株の感覚で「税引前=手取りに近い」と見るとブレやすいので、BTIは毎回の手数料と円建て課税まで含めた実効利回りで管理しています。また、四半期配当はポンド建てのため、USD手取りは為替で変動します(円安のときは円貨受取が増えやすい)。
私の保有状況(2025/08/07時点)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 保有株数 | 50 株 |
| 取得単価 | $50.11 |
| 現在値 | $56.69 |
| 含み損益 | +$329.00 |
| 評価額 | $2,834.50 |
| 取得総額 | $2,505.50 |
| 含み益/株 | +$6.58 |
ディフェンシブなキャッシュ創出力と配当5%台の水準感が、私の高配当枠の中でBTIを置き続けている理由です。為替とADR手数料がトータルに効くため、配当着金ベースで利回りと入金サイクルをチェックする運用にしています。
利回りの目安
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取得ベースYOC(年$3.00想定):約5.99%
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取得ベースYOC(今回単価年換算$3.1896):約6.37%
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現在値利回り(年$3.00想定):約5.29%
※為替・会社方針により今後も変動。目安としての私的試算です。
直近決算ハイライト(2025年上期)
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増収・増益(調整後、為替一定ベース)で想定超。
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米国が増収へ回復。紙巻は価格改定と製品ミックスで利益を確保。
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新カテゴリ(ベイプ・加熱式・モダンオーラル)は中〜高一桁成長。特に**ニコチンパウチ「Velo」**が北米・欧州で伸長。
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通期見通しは、売上成長1–2%レンジの上限寄り、調整後営業利益**+1.5〜2.5%**を維持。
米国では違法ベイプの混乱が続きますが、合法市場の整備が進めばブランド力のある既存プレイヤーに追い風となる可能性があります。上期はその兆しが見え、新カテゴリの拡大で製品ポートフォリオの転換が進行している印象でした。
配当方針・スケジュール
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四半期配当:60.06p/株(年240.24p)。
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ADS(BTI)は四半期ごとに0.01ドル/株のADR手数料が発生。
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USD受取額は為替で変動(直近実績は**$0.7974/株**)。
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支払サイクルは例年2・5・8・11月。着金が読みやすく再投資計画が立てやすい点が魅力です。
前回記事(2025/5/20)からの変化

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米国の回復度合いが明確に:数量減の鈍化に加え、価格・ミックス改善とパウチの伸びで売上がプラス転換。
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ガイダンスのトーンがやや前向き:売上はレンジ上限寄りを示唆、利益見通しも維持。
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配当は据え置き:引き続き60.06p/四半期。USD手取りは為替次第で前回と近いレンジ。
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実務面:ADR手数料を毎回計上する管理フローに統一(税引前→手数料→国内税→手取りの順で記録)。
投資メモ(個人的見解)
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注目ポイント:①米国での違法ベイプ取り締まりの進展、②新カテゴリの利益化、③為替の行方。
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スタンス:配当再投資を基本。利回り5.5〜6%台が出る局面では段階的な買い増しを検討。規制・訴訟・為替は常に頭の片隅に置き、急落時の買い条件を事前に決めておきます。
- 以上です。





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