コーヒーチェーン業界の2大巨頭、
◾️ドトール・日レスホールディングス(以下ドトール)
◾️コメダホールディングス(以下コメダ)。2026年2月期の第1四半期決算が発表され、その内容が対照的であることが注目されています。
本記事では、高配当株&株主優待目当ての投資家の視点から、両社の決算・配当・今後の展望を徹底比較していきます。
目次
1. 業績比較:コメダが絶好調、ドトールは苦戦
| 項目 | コメダ(3543) | ドトール(3087) |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,367億円(+23.8%) | 3,931億円(+6.5%) |
| 営業利益 | 22.9億円(+8.5%) | 27.9億円(−6.5%) |
| 最終利益 | 15.6億円(+8.5%) | 20.7億円(−12.8%) |
| 営業利益率 | 16.7% | 7.1% |
✅ コメダは全指標で前年超えの好決算。
❌ ドトールは売上は伸びるも、利益が大幅減少し厳しい結果に。
コメダは新業態の開発や販促キャンペーンが奏功し、既存店も前年比で110%を超える水準を維持。
ドトールは、高単価商品の販売は順調だったものの、原材料・人件費高騰が利益を直撃しています。
2. 配当金と株主優待の比較
| 項目 | コメダ(3543) | ドトール(3087) |
|---|---|---|
| 年間配当予想 | 60円(前期54円) | 54円(前期50円) |
| 配当利回り(7/12時点) | 約2.6% | 約2.2% |
| 株主優待 | 自社プリペイドカード「KOMECA」1,000円分(年2回) | 自社商品または自社利用券 1,000円分(年1回) |
| 株主優待権利確定月 | 2月・8月 | 2月 |
💡 優待の使い勝手・回数の点でコメダに軍配。配当金も増配傾向が続いています。
コメダは「KOMECA」で店内飲食にも使えるため実用性が高く、年2回の優待という点も見逃せません。
ドトールも優待がありますが、1回限りでやや物足りなさを感じる投資家もいるかもしれません。
3. 今後の事業展開と投資視点
◆ コメダの今後:安定成長と新業態への期待
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海外店舗数が前年比+30と急拡大。シンガポールや台湾などでの出店が加速。
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新業態「ジェリコ堂」「大餡吉日」などの開発にも注力。
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原価率はコーヒー豆高騰でやや悪化も、価格転嫁とブランド力でカバー。
🔍 インフレ環境でも利益率を維持し、ディフェンシブな成長銘柄といえます。
◆ ドトールの今後:コスト管理が課題
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客単価は増加も、**客数減少(既存店ベース)**が続く。
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原価高騰が想定以上に響き、営業利益率は低下。
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管理費・物流費・人件費の上昇圧力に対応しきれず。
🔍 高単価商品路線の限界や外食インフレの影響を受けやすく、短期的には様子見が妥当か。
4. 投資家としての見解(筆者の意見)
私はコメダを高配当&優待銘柄として長期保有しています。今回の決算でもその戦略は揺るぎないと再確認しました。
✅ コメダの魅力:
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営業利益率の高さと安定感
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年2回の優待と増配傾向
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ブランドへの信頼と価格転嫁力
❌ ドトールの懸念点:
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利益率の低さとコスト上昇リスク
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優待内容がやや限定的
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株価の反発材料が見えにくい
まとめ
| 比較項目 | コメダ(3543) | ドトール(3087) |
|---|---|---|
| 決算内容 | ◎(増収増益) | △(増収減益) |
| 営業利益率 | 高(16.7%) | 低(7.1%) |
| 配当 | 増配・利回り高 | 横ばい・利回りやや低 |
| 株主優待 | 年2回・KOMECA | 年1回・自社商品 |
| 今後の期待 | 新業態・海外展開◎ | コスト管理と集客が鍵 |
最後に
株主優待&配当狙いの投資家にとって、安定成長+優待の実用性を兼ね備えたコメダは魅力的です。
ドトールも老舗として底堅さはあるものの、今は一歩引いて様子を見る判断が堅実かもしれません。
以上です。
参考リンク(記事末に記載)
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コメダHD IR資料(決算短信・説明資料)
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ドトールHD IR資料(決算短信・補足説明資料)
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日本経済新聞記事(2025年7月11日掲載)





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