「利益を上げる」ことだけが、企業の存在理由ではない。
近年、多くの日本企業が“何をつくるか”よりも“なぜつくるか”を問うようになった。
沖縄から地域の誇りを醸し出すオリオンビール、
働く人の“好奇心”を企業価値と結びつけるコクヨ、
心をつなぐ世界観で共感を呼ぶサンリオ、
生活者とともに“丁寧な暮らし”を追求する良品計画(無印良品)、
そして日本のおもてなしを磨き上げ続ける星野リゾート・リート。
彼らの共通点は、「応援したくなる理由」が明確に存在していることだ。
この記事では、それぞれの企業の理念・戦略、そして投資家目線で見た現在の株価評価と買い判断をまとめる。
目次
🏭 各社の理念と戦略(+投資視点)
🍺オリオンビール(証券コード:5892)
地域を元気にする“クラフトな上場企業”
沖縄に根差した酒造会社として、観光と地域文化の橋渡し役を担う。上場後は「地元愛×観光経済」の文脈で注目を集め、SNSでも共感の輪が広がった。
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2025年10月9日終値:2,182円
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PER:約15倍 PBR:1.6倍
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配当利回り:1.4%前後
💡「地元のファンが株主にもなる」──応援型の上場企業モデルとして注目。
🖋コクヨ(証券コード:7984)
「好奇心は、人を動かす力。」──新ブランド戦略へ
近年、単なる文具メーカーから脱却し、「好奇心を刺激する空間・働き方」を提供するブランドへ変貌中。
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終値:1,864円 PER:約17倍
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配当利回り:2.4%
💡AIでは再現できない“人間の創造力”をテーマに掲げ、オフィス文化再定義の旗手となりつつある。
🎀サンリオ(証券コード:8136)
キャラクターではなく“世界観”を売る会社
ハローキティを中心としたブランド群が、世界的に再評価。特に「共感」「自己投影」「癒し」といった心理価値がZ世代にも刺さっている。
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終値:6,720円 配当利回り:1.5%
💡キャラクター事業の再構築が進み、メタバースやAR展開で次世代市場も視野に。
🏠良品計画(証券コード:7453)
“足るを知る”思想が再び時代に合う
過剰消費の時代に逆行するように、「無印良品」のミニマリズムが共感を呼ぶ。海外展開も堅調。
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終値:2,015円 PER:約14倍 配当利回り:2.8%
💡「ブランドでなく理念を買う」層に支えられ、安定配当株としても評価。
🏨星野リゾート・リート(証券コード:3287)
日本の観光産業を底上げする“理念型REIT”
単なるホテル運用ではなく、「地域共創」をテーマに全国展開。国内外の観光需要回復で安定成長が続く。
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終値:667,000円
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分配金利回り:4.1%(年間約27,000円想定)
💡“観光立国日本”を支える企業の一角として、社会的意義と配当の両立を実現。
💬まとめ:AI時代の“応援投資”とは
株価指標を追うだけでは見えない価値が、これらの企業にはある。
AIに置き換えられない「人間らしさ」「地域性」「共感」をビジネスに昇華できるかどうかが、今後の成長を分ける鍵だ。
個人投資家にできることは、“数字で応援する”こと。
理念に共感し、長期的なビジョンに投資することが、AI時代における最も人間的な投資行動なのかもしれないですね。
以上です。



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