【書評】どうすれば消耗せず、給料を増やせるのか?【人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点 (講談社+α文庫)】

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コラム

こんにちは😃
今日は、AmazonのKindle unlimited無料で読める、木暮太一 著の人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点 (講談社+α文庫)を読んで感じたことをまとめてみました!

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給料がどのように決まるか、どうすれば消耗せずに給料を増やせるか

この本は、
マルクスの『資本論』
ロバート・キヨサキの『金持ち父さん 貧乏父さん』
を読んだ著者が、資本主義経済のルールから労働者の給料について考え、その上で自分の利益を高める方法を説明する本です。

この本を読むことで

・日本の会社の給料がどのように決まっているか。
・なぜ社会人として働くことが苦しいのか。
・どのようにすれば消耗せず働けるのか。

を学ぶことができます。

資本主義経済の本質的なルールを熟知して、そのルールのなかでうまくやっていく方法を模索していく必要があるのです。

企業で働く労働者はどのような立場に置かれているのか?  労働者が「がんばる」とは、どういうことなのか?どうして労働者は、働いても働いても貧しいままなのか?

頑張って会社に利益をもたらしても、根本的な給料は上がらない

日本の会社は、完全な成果主義ではない会社が多いです。
給料の決まり方は、
・必要経費方式(生活に必要な経費を給料としてもらう)
・利益分け前方式(成果主義)

の2種類に大別され、日本の会社は前者を採用してます。

もちろん一部インセンティブとして給料が上乗せされることがありますが、
大半の会社はベースは決まっていると思います。

単純に言ってしまうと、明日も労働力を提供してもらえるための一般的なコストだけが給料として支払われています。

みなさんが明日も同じように働くために必要なお金  という意味なのです。  これを、マルクス経済学では「労働の再生産コスト」と呼びます。「再生産コスト」とは、「もう一度同じことをするのに必要なお金」のことです。

明日も同じように働くコストは、変わらないため、頑張っても給料は増えないことを主張しています。

医者と介護士の給料の違いは?

医者と介護士では給料が3倍程度違うと言われています。なぜこのような違いが生まれるのでしょうか?

これを理解するには、
・価値(原材料の価値、労力とスキルを身につけるためにかかった労力)
・使用価値(それを使用・消費して、有益かどうか)

の違いを理解する必要があります。

マルクス経済論では、ものの値段は”価値(どれくらいコスト労力が掛かっているか)”で決まります。
この部分は、本書で詳しく説明されていて面白いので興味がある人はぜひ本書を読んでみてください。

価値が高い商品は、値段が高くなります。価値が低い商品は、値段が低くなります。

商品の原材料にその商品を作るための「スキルの価値」が含まれるのと同様、労働力としての商品にも、「その仕事をするために必要なスキル」を身につけるためにかかった労力(費用や手間・時間)が考慮されます。

労働力の”価値”もそのスキルを身につけるためにどれくらいのコスト・原材料がかかっているかで判断されます。
医者になるためには知識・経験を身につける膨大なコスト・時間が発生します。
これを持ち合わせているからこそ、単純労働の介護士よりも給料が高くなります。

労働力の値段である給料も、使用価値(その人がどれだけ成果を上げるか)ではなく、価値(その人が明日も労働者として働くために必要な費用)で決まっています。

消耗せずに給料を増やすには?

それではどのようにすれば、消耗せずに給料を増やせるかですが、
本書では、必要経費(労力)を変えずに、給料を上げる方法を説明しています。

要は上記の医者のように、労働力の”価値”を高めることで、労働力の再生産コスト(医者として仕事をするスキル)が高くなり給料が上がることを説明しています。

 深い知識、幅広い経験、高度なスキルは、身につけるのに大変な労力と時間を要します。そのため、仮に他の人(素人)に同じ仕事をやらせようとした場合、企業は学習やトレーニングをさせ、その費用を負担しなければいけません。

個人の給料の金額は、労働力の価値がベースになって決まっています。ということは、労働力の価値が上がれば、給料が上がるのです。

何が言いたいかというと、
・目先の利益のために労力を使うのではなく
・スキルを身につけるために労力を使う

ようにすべきということです。
 
今月頑張ればインセンティブがもらえるということのために頑張るのではなく、このスキルを身につければこちらに応用できるといった自分の将来を意識してスキルを身につけるために労力を使う・働くことを勧めています。

まとめ

この書籍を読んで、

・自分の今の給料の意味
・どのようにして給料が決まっているか
・どうすれば増やせるか
・何を念頭に仕事をすべきか

ということが学びになりました。

今、社会人として仕事をされている方で仕事が苦しい、給料に不満がある方はぜひご一読をおすすめします。
どのようにすれば給料を増やすことができるかの糸口
になるかもしれません。

▼書籍情報

なぜ、日本人はしんどい働き方から抜け出せないのか!?金持ち父さんとマルクスが共通に指摘しています―。ラットレースのようにギリギリまで働いても、裕福にはなれないという資本主義経済のルールがあると。将来への不安と格差が広がる社会で確固たる基盤を築きたいなら、いますぐ働き方の再定義が必要です。定年も関係なく生き生きと豊かに暮らすために、自分資産を貯める方法を、人気ビジネス書作家が伝授します。

著者等紹介
木暮 太一
こぐれ・たいち――作家。一般社団法人 教育コミュニケーション協会代表理事。1977年千葉県生まれ。慶應義塾大学を卒業後、富士フイルム、サイバーエージェント、リクルートを経て、独立。ビジネス書作家として著した書籍の発行部数は累計167万部に上る。大学の経済学部在学中に『資本論』をわかりやすく解説した本を執筆しロングセラーに。約9年間の会社員生活を経て、現代日本人の「幸せな働き方」を目指し、リアルな現場と経済学の両面から分析・提言する。フジテレビ「とくダネ!」、チバテレビ「りえ&たいちのカイシャを伝えるテレビ」、NHK「ニッポンのジレンマ」などメディア出演多数。著書には、『今までで一番やさしい経済の教科書[最新版]』(ダイヤモンド社)、『カイジ「勝つべくして勝つ! 」働き方の話』(サンマーク文庫) 、『超入門 資本論 』(日経ビジネス人文庫)など多数。

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