こんにちは!皆さんは株主優待のつなぎ売り・クロス取引ってやったことありますか??
私は信用取引自体に怖さを感じており、今まで勉強自体してきませんでしたが、来月2020年6月の株主優待でつなぎ売り・クロス取引にチャレンジしてみようと思います。
今回は、私が株主優待のつなぎ売り・クロス取引で調べたことをまとめてみました。
目次
株主優待のつなぎ売り・クロス取引とは?
そもそも株主優待のつなぎ売り・クロス取引とはなんでしょうか。
結論から言うと、株価変動の影響を受けずに株主優待の権利だけ取得する投資手法です。
はじめての方は、そんなうまい話があるのか。。って思うかもしれません。
私もそうでした(笑)
調べて見るとやはりメリットばかりではなかったので、以下でご説明します。
つなぎ売り・クロス取引の概要
まず、つなぎ売り・クロス取引とはどのような取引手法でしょうか?
例えば、2020年6月末に株主優待の権利が発生する銘柄があったととします。
通常、株主優待の権利を得るためには、権利確定日の2営業日前までに購入(2営業日前のことを権利付き最終日と言います)し、権利付き最終日の15時まで継続して保有しておくことが必要です。
※2020年6月の権利付き最終日は6月26日(金)です。
※その後、翌営業日(6月29日(月))に現渡しで決済します(後述)。
▼2020年6月末の場合
※つなぎ売り期間スタート=SBI証券の短期一般信用売り(15営業日借りれる)を使う場合の開始時期。
ただ、株主優待の権利欲しさに購入する人は多いので、普通に権利付き最終日の前に株を現物買いだけして権利確定後に売却しようとすると通常株主優待の価値分は株価が下落するため、結局損をしてしまいます。
2019年6月のマクドナルドで例示
例えば、下記は昨年2019年6月末ごろのマクドナルドの株価です。
マクドナルドは100株の保有で、1冊6枚綴りのバリューセットと引換できる株主優待券が人気です。
下記は、2019年6月末ごろのマクドナルドの株価推移です。
権利付き最終日である6月26日の株価が4,825円と高くなっているのがわかります。
一方で翌日6月27日は終値4,790円と1株35円=100株で3500円分が下落しています。
普通に株を買って株主優待もらうと損するので、意味がないですよね。
※昨年は29日(土)、30日(日)のお休み明け、7月1日からにもとの株価以上に戻していますが、これを予測することは難しくリスクがあります。
現物買いと信用売りを同時に注文
株主優待のつなぎ売り・クロス売りはこの株価変動のリスクをなくすため、
・現物株の購入に加えて
・信用取引による信用売り
を行い、株価の変動を相殺して株主優待の権利だけ得てしまおうと言う取引手法です。
信用売りとは?
現物買いはイメージつくと思いますが、信用売りとはなんでしょうか?
信用売りとは、
①証券会社から株を借ります。
②借りた株を売ります(例えば100万円で売る)
③その後、100万円だった株価が90万円になったとします。
④90万円で株を買い戻す。
⑤証券会社に株を返す。=10万円の儲け。
という流れを取る取引です。
※もちろん、株価が上昇すれば損失が発生します。
つなぎ売り・クロス取引で株価変動リスクを無くす
上記でご説明した、現物株の買い注文と同時に行うことで、
100万円の株価が90万円になっても、
・現物買いで10万円の損失
・信用売りで10万円の利益
となり損益を相殺することができるのです。
株主優待のつなぎで信用売りをする、買いと売りを同時に立てるため、つなぎ売り・クロス取引と呼ばれているようです。
デメリットはないのか?
株価の変動のリスクは、つなぎ売り・クロス取引で解消できることがわかりましたが、デメリットはないのでしょうか。
結論、デメリットがあり下記のコストが発生します。
■売買手数料
まず、株の売買に関わる手数料は発生するので注意が必要です。
つなぎ売り・クロス取引を行う場合、
・現物買いの手数料
・信用売りの手数料
が発生します。
■貸株の手数料
また、信用取引についてはさらに、
・株を借りている賃借コスト
が発生します。
■制度信用取引の場合は、逆日歩
加えて、制度信用取引(後述)の場合は、
・逆日歩と呼ばれる手数料
も発生します。
■配当金の税金部分
最後に、配当金が分配される銘柄の場合は、
・現物買いでもらえる配当金
→20.315%の税引き後の金額。
・信用売りで証券会社に支払う配当金
→税引き前の100%のの金額
となるため、配当金にかかる20.315%の部分の負担が必要です。
★決済時は手数料不要!
一方で、株主優待の権利を得て決済する場合は、
現渡しと言って現物買いで保持している株を証券会社に返せば取引が完結するため、手数料はかかりません。
※SBI証券の場合。
マクドナルドの場合、手数料はいくら?
どのくらい手数料などが発生するかマクドナルドを例にまとめてみました。
■前提
・マクドナルドの現在株価(1株=5,730円)で計算します。
・SBI証券のスタンダードプランを前提とします。
■手数料など
①現物買いの手数料
1株5,730円×100株=573,000円
→ 税込535円(追記:アクティブプランは100万円までは無料になりました!)
②信用売りの手数料
1株5,730円×100株=573,000円
→ 税込385円(追記:アクティブプランは100万円までは無料になりました!)
③信用取引貸株料
年率3.9%×573,000円×2日/365日
→122円×消費税1.10%=134円
※最低2日の貸株料が発生します。
※短期一般信用売りの場合。
※逆日歩は一般信用売りのため発生しない。
④配当金の税金部分
マクドナルドは6月の中間配当金の配当をしていません。
そのため、配当金の税金部分のコストは発生しません。
※期末12月の年1回配当
上記①②③④より合計=税込1054円となります。
※追記:アクティブプランだと、③④の費用のみで134円で取得可能!)
思ったよりかかりますね。。
なんでもかんでもつなぎ売り・クロス取引をすれば良いわけではなく、株主優待の価値を計算して費用対効果を見極める必要があります。
マクドナルドの場合は、株主優待の価値がおよそ3000円です。
そのため、成功すれば2000円得するということですね。
※オークションサイトなどの実績より。
借りれる株があるか注意が必要。
また、注意点としてもう1つ。株が借りられるか注意が必要です。
一般信用売りの場合、証券会社が保有している株を借りて売り注文を入れます。
そのため、人気の銘柄などは在庫がない場合があるので注意が必要です。
一方で、証券金融会社を通して株を借りる場合(制度信用取引)、
口座を開いている証券会社以外から株を融通できるため、借りられる可能性は高まりますが、逆日歩が発生する危険性があります。
逆日歩は需要によって料率が変動するため、事前に予測することができませんので、どうしても欲しい株主優待でも一般信用売りで取れなければ、諦めた方が良いでしょう。
※1日あたり1株100円程度の手数料も有り得るらしく、100円×100株=10,000円の手数料が1日のレンタルで発生する危険性もあるようです。。
▼補足:制度信用売りと一般信用売りの違い
つなぎ売り・クロス取引をすれば、配当金ももらえるの?
ここまで読んで、権利付き最終日を跨ぐのであれば、配当金も貰えるのでは?と思う方もいると思います。
ただ、つなぎ売り・クロス取引の場合は、配当金をもらうことはできません。
信用売りをして配当金が発生する場合は、その全額を証券会社に渡すルールになっているのが一般的です。
そのため、現物買いの株と信用売りの株で発生する配当金で相殺されて、配当金を得ることはできません。
むしろ上記の通り、税金分損しますのでご注意ください。
まとめ
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
本日のポイントをまとめると、つなぎ売り・クロス取引は、
・現物買いと信用売りを同時注文する
・株価変動リスクをなくすことができるが、手数料がかかる。
・売買手数料、株を借りる賃借料はかかる。
・制度信用売りは逆日歩に注意。
・配当金はもらえない。
がポイントです。
株価が変動するのは怖いいけど、株主優待は貰ってみたいという方は、ぜひチャレンジしてみましょう。
チャレンジするためにも早めに証券口座と信用取引用口座を作ることをお勧めします。私も今までチャレンジしてこなかったのですが、売買手数料だけで株主優待がもらえるのはお得すぎます。
私が使っている証券講座は下記の2社です。
上記の通り、信用売りするためには証券会社で株の在庫がないとできませんので、
少なくともネット証券大手の下記2社は口座を作っておくべきでしょう。

以上です。
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