オリックスの業績は?財務諸表を5分で解説!

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オリックス

こんにちは!
今回は、昨年2019年に私が購入した高配当株式の中で、
もっとも評価益が出ているオリックスの財務諸表を確認してみましたのでご紹介します。

※この記事は私個人が同社の決算資料から算出したため、ご参考程度にご覧ください!

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オリックスの財務概要

オリックスの各財務諸表をまとめてみました。

売上高・利益の推移

オリックスの2016年3月期から2020年3月期予測の売上高・各利益の推移は以下の通りです。
※2020年3月期予測は「当期利益」のみ予測が出ており、そのほかは非公開となっています。


※単位:百万円

昨年2019年3月期売上高2兆4,348億円と大きく減となり、2020年3月期もあやしいですが、
利益については3,237億円と3,000億円をキープする見込みであることがわかります。

2016年3月期・2019年3月期予測を比較すると
売上高:2兆3692億円 → 2兆4,348億円
当期利益:2,601億円 → 3,237億円
売上高の成長以上に、利益を大きく増やしています

貸借対照表の推移

次にオリックスの2016年3月期、2019年3月期の貸借対照表を比較してみます。

規模としては、10兆9,969億円→12兆1,749億円1.7兆円程度拡大しています。


※単位:百万円

キャッシュフロー計算書

次にキャッシュフローの推移をみていきます。
直近では、現金をかなり積み増していることがわかる一方で昨年は、大京の買収など積極的に投資を行っていることが見て取れます。

オリックス、大京を完全子会社に オフィス・住宅一体開発 - 日本経済新聞
オリックスは26日、連結子会社で約7割の株式を保有する大京の株式へのTOB(株式公開買い付け)を実施し、同社を完全子会社にすると発表した。大京が主力とするマンションは人口減で市場が縮小するとみられている。オリックスは大京との一体化を進め、再開発などで需要の高まる住居やオフィスを複合した大型開発を強化する。不動産事業を効...


※SBI証券より引用

オリックスの財務分析

上記で見てきた2016年3月期、2019年3月期の財務諸表をもとにオリックスを

・成長性
・収益性
・安全性

の3つの観点で比較・分析していきます。

成長性の分析

まずは成長性の分析してみます。
売上は2.77%の成長となっています。

③の回転率は少し悪化しているものの②ROA、④売上高利益率も改善しており良い傾向です。

 

①売上高の増加率
2.77%
②ROA(総資産利益率)
2.37% → 2.66%
③総資産回転率
21.54% → 20.00%
④売上高利益率
10.98% → 13.30%

図解すると下記の通りです。

◾️2016年3月期(単位:百万円)

◾️2019年3月期(単位:百万円)

 

収益性の分析

次に収益性を見ていきます。

①ROA 【総資産】利益率
2.37% → 2.66%

②ROE 【自己資本】利益率
11.26% → 11.17%

負債を含めたROAでは少し改善していることがわかります。
自己資本だけではなく負債のレバレッジを活用した経営をしていることがわかります。

安全性の分析

最後に安全性を見ていきます。

①自己資本比率
22.55% → 24.34%

自己資本比率は負債を活用した経営をしつつ、金融関連の預金があるため他社にくらべて低めです。

②流動比率
208.92% → 375.07%

1年以内に返済が必要な負債に対して換金性の高い資産でまかなえているかですが、300%を維持しており十分賄えていることがわかります。
積極的な投資をしつつも手元資金に不安はないことがわかります。

③固定比率
413.92% → 371.72%

土地や建物などの固定資産を自己資本だけでまかなえているかどうかですが、
負債の力を借りているため300%超と自己資本に加えて負債を活用している状態です。

④固定長期適合率
96.42% → 92.82%

固定資産を自己資本と長期負債でまかなえているかですが、100%以下となっており賄えていることがわかります。

⑤手元流動性比率
369.96% → 572.20%

月商に対して何か月分の現金同等物を持っているかですが、
5.7か月分の現金を持っており、安全と言えます。

補足
オリックスは金融事業も担っており、上記の通り現金は多く保持していますが、預金から手に入れた現金も含まれる点に注意が必要です。

2019年3月期決算時点では、
■預金(金融機関として預かったお金=負債)
1兆9277億円
■現金および現金等価物
1兆1610億円

となっています。


※2019年3月期決算資料より抜粋

まとめ

今回は、株主優待・配当利回りの高さでも人気のあるオリックスの財務分析をしてみました。

オリックス創業時のリースなど「ファイナンス」関連の事業は、現在の低金利環境下では収益を大きく成長させることは困難であると考えており、
「事業」と「投資」に注力を行い、安定した収益が出せる資産の増やすことに努めています。

オリックスグル-プを育て上げた経営者である宮内氏の「グッドリスクをとりなさい!」にもあるように、
がリスクとリターンのしっかりと見極めて投資をしているからこそ、リーマンショック時でも赤字とならずに経営が続けられていることがわかります。

今回の記事は、100分でわかる! 決算書「分析」超入門2019 Kindle版をもとに分析を行ってみました。
2時間程度で読めて全体感がつかめるため、おすすめです。

以上です。

オリックスの事業内容は下記のブログでまとめてますので、合わせてご覧ください!

配当利回り4.25%− 事業の多角化を進めるオリックスのビジネスモデル「隣地戦略」とは?
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