ブリヂストンの業績は?財務諸表を5分で解説!

スポンサーリンク
ブリヂストン

こんにちは!
今日はブリヂストンの2019年12月期決算発表がありましたね。
ブリヂストンは現在、配当利回りが4%を超えており、とても魅力的です。

今回は、2019年12月期決算を含めて、ブリヂストンの財務諸表を確認してみました。

※この記事は私個人が同社の決算資料から算出したため、ご参考程度にご覧ください!

スポンサーリンク

ブリヂストンの財務概要

ブリヂストンの各財務諸表をまとめてみました。

ブリヂストンの売上高・利益の推移

ブリヂストンの2015年12月期から2019年12月期の売上高・各利益の推移は以下の通りです。


※単位:百万円

当期利益(赤線)は一定で推移していますが、各利益が右肩下がりの傾向にあることが見て取れます。
特に今期2019年12月期決算では、本業の儲けを表す営業利益が9%台に下落しており心配ですね。

2015年12月期・2019年12月期予測を比較すると
売上高:3兆7,902億円 → 3兆5,256億円
当期利益:2,842億円 → 2,925億円
ほとんど成長が見られません。

ブリヂストンの貸借対照表の推移

次にブリヂストンの2015年12月期、2019年12月期の貸借対照表を比較してみます。
規模としては、3兆7,958億円→3兆9,465億円1500億円程度拡大しています。


※単位:百万円

ブリヂストンのキャッシュフロー計算書

次にブリヂストンのキャッシュフローの推移をみていきます。


※SBI証券より引用

フリーキャッシュフローが直近では毎期プラスとなっており、現金の積み上げができています。
2019年12月決算時点で、現金同等物は4353億円となっています。

フリーキャッシュフロー(FCF)とは、会社が事業活動で稼いだお金のうち、自由(フリー)に使える現金(キャッシュ)がどれだけあるかを示すものです。

ブリヂストンの財務分析

上記で見てきた2015年12月期、2019年12月期の財務諸表をもとにブリヂストンを

・成長性
・収益性
・安全性

の3つの観点で比較・分析していきます。

ブリヂストンの成長性分析

まずは成長性の分析してみます。
売上は-3.70%でマイナス成長となっています。

①売上高の増加率
-3.70%
②ROA(総資産利益率)
7.49% → 7.39%
③総資産回転率
99.85% → 92.49%
④売上高利益率
7.50% → 7.99%

図解すると下記の通りです。

◾️2015年12月期(単位:百万円)

◾️2019年12月期(単位:百万円)

補足:2019年12月期決算資料より

当期利益は見かけ上良くなっているように見えますが、
2019年12月期決算資料を読み解くと有価証券の売却益が営業外利益を上乗せしているだけで、
本業の営業利益によるものではないので注意が必要そうです。

▼2019年12月期同社決算資料より

■青枠部分・・・
本業の利益は、前年比760億円程度のマイナス。
■赤枠部分・・・
本業外の特別利益で有価証券売却益として766億円が計上。

ブリヂストンの収益性分析

次に収益性を見ていきます。

①ROA 【総資産】利益率
7.49% → 7.39%

②ROE 【自己資本】利益率
12.46% → 12.44%

総資産に対しては7.39%、自己資本のみに限ると12.44%と2015年とさほど変わらない収益性です。
ただ、上記の通り資産規模が大きくなっていることに合わせて、売上・利益がついてきていないことがわかります。

ブリヂストンの安全性分析

最後に安全性を見ていきます。

①自己資本比率
60.12% → 59.40%

自己資本比率は引き続き6割程度を確保しており、安全といえるでしょうか。

②流動比率
216.56% → 223.19%

1年以内に返済が必要な負債に対して換金性の高い資産でまかなえているかですが、200%を維持しており十分賄えていることがわかります。
手元資金に不安はないことがわかります。

③固定比率
87.08% → 88.53%

土地や建物などの固定資産を自己資本だけでまかなえているかどうかですが、
88%と自己資本で賄えており、安全といえます。

④固定長期適合率
67.12% → 66.77%

固定資産を自己資本と長期負債でまかなえているかですが、こちらも100%以下となっており賄えていることがわかります。

⑤手元流動性比率
122.73% → 145.07%

月商に対して何か月分の現金同等物を持っているかですが、
1.5か月分の現金を持っていることがわかります。

ブリヂストン株のまとめ

今回は、直近の配当利回りが4%を超えているブリヂストン株の財務分析をしてみました。
2019年12月期決算も含めて分析してみたところ、

・売上・利益の伸びが見られない。
・利営業利益が9%台に低下。

と成長が伸び悩んでいることがわかります。

決算資料によると、
新車用タイヤ(OEタイヤ)の需要減少が2020年も続くとみており、
付加価値のある市販用タイヤ(REPタイヤ)でカバーしていくことを想定しているようです。

配当金については、2020年12月期も年間160円となっておりますが、今後の業績には注意が必要です。

ブリヂストン決算資料より

今回の記事は、100分でわかる! 決算書「分析」超入門2019 Kindle版をもとに分析を行ってみました。
2時間程度で読めて全体感がつかめるため、おすすめです。

以上です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました