森博嗣さんの『新版 お金の減らし方』を読みました。
タイトルを見ると「節約本」や「ミニマリズム」の本のように思えますが、実際に読んでみるとかなり哲学的な内容でした。
むしろこの本は、お金の本というよりも「価値の考え方」についての本だと感じました。
投資ブログを書いている自分としても、かなり考えさせられる内容だったので、感じたことを整理してみたいと思います。
いかには、書籍のネタバレが含まれますので、ご注意ください。
目次
欲しいものを買う。必要なものは買わない
この本の中で一番印象に残った言葉がこちらです。
「欲しいものを買う。必要なものは買わない」
普通は逆ですよね。
「必要なものは買うべきだ」と考えるのが一般的です。
しかし著者は、「必要」という言葉は社会が作った価値観だと言います。
例えば
- 車は必要
- 家は必要
- ブランドは必要
- 最新のスマホは必要
こういった「必要」は本当に自分の欲望なのでしょうか。
実は、社会の空気や周囲の価値観に流されているだけかもしれません。
多くの人はお金を増やそうとして減らしている
この本のタイトルは『お金の減らし方』ですが、内容を読むとむしろ逆です。
著者が言いたいのは
「お金を増やそうとする前に、お金を減らす行動をやめろ」
ということです。
人がお金を減らす典型的な行動はこうです。
- 人に見せるための消費
- ストレス発散の消費
- 「必要だから」という理由での購入
- みんなが持っているから買う
- ローン
つまり自分の欲望ではない消費です。
投資の世界でもよく言われることですが、結局のところ
収入 − 支出 = 資産
なので、無駄な支出が減れば自然と資産は残ります。
『世界の果てのカフェ』との共通点
この本を読んでいて思い出したのが、以前ブログでも書いた『世界の果てのカフェ』です。

あの本でも
- 自分は本当に何をしたいのか
- 周りの価値観で生きていないか
という問いが出てきます。
『お金の減らし方』も本質は同じで、
「自分は本当に何を欲しいと思っているのか」
を問い直す本だと感じました。
現代はSNSや広告の情報が溢れていて、
- これを買うのが普通
- これを持っているのが成功
- これをしているのが正しい
というテンプレートが大量に存在しています。
その結果、自分の欲望が見えなくなってしまうのだと思います。
著者の考え方と自分の考え方の違い
ただ、この本の著者の考え方と、自分の考え方は少し違う部分もありました。
著者はかなり個人主義的で、
「好きなことをして生きればいい」
というスタンスです。
一方、自分の場合は
- 社会の中で役立ちたい
- 仕事を通して価値を出したい
- 成長し続けたい
という思いが強いので、少し方向性は違います。
ただ共通しているのは
「他人の価値観ではなく、自分の価値観で生きる」
という部分です。
投資と同じで大事なのは価値判断
投資をしているとよく感じるのですが、結局のところ重要なのは
価値を見抜く力
です。
株式投資でも
- 人気があるから買う
- みんなが買っているから買う
という判断をすると、だいたい失敗します。
本当に大事なのは
自分の頭で価値を考えること
です。
お金の使い方も同じで、
- それは本当に欲しいものか
- 必要だから買っていないか
- 自分の価値を高めるものか
こういった視点で考えることが大切だと改めて感じました。
まとめ
『お金の減らし方』というタイトルですが、実際の内容は
「価値の見極め方」
についての本でした。
投資の世界でも同じですが、
お金を増やすテクニックよりも
価値を判断する力
の方がはるかに重要だと思います。
その意味で、この本は投資をしている人ほど一度読んでみると面白い一冊だと感じました。



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