日本ガイシは、2025年3月期決算において、売上高約6,195億円(前期比+7.0%)、経常利益約782億円(前期比+24.1%)と増収増益を達成しました。
2026年3月期の通期予想では、経常利益を約700億円(前期比-10.5%)と減益見込みながらも、株主配当については**年間66円(前期比+6円)**への増配を発表しています。
配当利回り(株価水準による)はおおよそ2.5~3.0%台となっていますが、取得単価が低ければYOC(取得価額ベースの利回り)はさらに高くなる可能性があります。
目次
2) 成長軸と収益構造の変化
同社の主力であるセラミックス・電子デバイス部門(特に半導体製造装置向け部材やデータセンター関連)は堅調で、為替の円安も追い風となっています。
ただし、エネルギー&インダストリー部門で扱っていた大容量蓄電池「NAS電池」では、海外需要の鈍化や部材コスト高が利益を圧迫しており、構造改革の対象となっています。
3) 私の保有状況と配当受取見込み
私の保有銘柄として日本ガイシは、配当収益を重視している銘柄です。
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保有株数:200株
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年間配当:66円/株 × 200株 = 13,200円(税引前)
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税引後(20.315%想定):約10,500円程度
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取得単価次第では、実質利回り(YOC)は更に高まる可能性があります。
このように、配当+成長のバランスを重視する視点から、私は保有継続の方針を維持する考えです。
4) 補足トピック:蓄電池「NAS」事業の整理
同社は大容量蓄電池「NAS電池」の製造・販売を終了し、2026年3月期に約180億円の特別損失を計上する見込みと報じられています。
この動きは収益的には短期負担ではありますが、不採算事業の整理・成長分野への経営資源の集中という意味では、長期視点ではプラス材料とも捉えられます。
5) 投資家としての視点
投資家として今回のポイントを整理すると、
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安定配当+増配実績あり → 株主還元意識が継続している
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主力部門の収益基盤が堅調 → 業績の底はいった可能性あり
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ただし、通期見通しで減益見込み+特損の可能性あり → 短期リスクを意識
このため、長期保有を前提とするなら「現状維持でも十分投資対象」ですが、業績予想の修正動向や次期決算の実績には引き続き注目していきたいところです。


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