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決算の概要
本日(10月29日)、コマツが2026年3月期第2四半期(4〜9月)の決算を発表しました。
結果は減益決算ながら通期見通しを上方修正という、やや複雑な内容でした。
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上期(4〜9月)の税引前利益は前年同期比7%減の約2,580億円。
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一方で通期予想は4,420億円 → 4,640億円へ上方修正(+5%)。
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純利益予想も3,090億円 → 3,200億円へ修正されました。
前期比では減益が続くものの、為替の円安進行や関税コストの低下が下期業績を支える見通しです。
世界的な建機需要が一部落ち着く中でも、コマツは収益基盤の強さを見せています。
円安効果とコスト要因のバランス
今回の決算は「良いニュース」と「慎重な見方」が入り混じった内容でした。
まずポジティブな面では、円安の恩恵とコスト削減です。
円安が想定より進み、海外売上の利益率を押し上げています。
また、アメリカの関税対応費用も想定より低く、約200億円規模のコスト減要因となりました。
一方で、建機の販売台数は前年より減少しています。
特に欧州や中国の需要が弱く、地域ごとの成長のバラつきが見え始めています。
今後は北米・アジア新興国でどれだけ販売を伸ばせるかがカギです。
株価の反応と個人投資家としての所感
決算発表後、株価は前日比-4.13%と反落しました。
直近の上昇分を帳消しにするような形で下げています。
本日終値は5,550円、評価益はまだプラスですが、勢いが一服した印象です。
私自身もこの下げを受けて含み益は減少しましたが、依然としてプラス圏(+8.82%)を維持しています。
短期的な株価調整は自然な流れと捉えており、**「このまま保有を継続」**する方針です。
コマツは建設機械の世界大手として、為替や景気の波を受けながらも、長期的に安定した収益基盤を持っています。
今回の下落は決算前の期待値が高かった反動でもあり、業績の本質的な悪化ではありません。
今後の注目ポイント
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為替(円安)の持続と、下期の販売回復が焦点。
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建設機械だけでなく、鉱山機械の需要がどこまで底堅く推移するか。
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中国・欧州の需要回復は来期以降にずれ込む可能性もあるため、無理な期待は禁物。
投資家としては、**「円安が続く限りは業績が支えられる」**という構図を確認しながら、
次の決算まで冷静に見守るのが良さそうです。
まとめ
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コマツは減益決算ながら通期見通しを上方修正。
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円安とコスト削減が下期を支える見通し。
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決算後は短期的に株価が下落(-4.13%)も、依然として含み益あり。
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長期では機械・インフラ需要の底堅さを信じて保有継続。





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