10月11日時点で、日経平均先物は45,200円(前日比▲2,420円・▲5.08%)まで急落しました。
高値47,900円から一気に45,000円台前半まで落ち込み、2,000円を超える下げ幅は年初来でも最大級。
市場は「外的要因+内的リスク」が同時に噴出した形です。
今回はその要因とどのようなセクターが下落するか、下落時に買うべき銘柄をまとめてみました。
目次
🏛️ 下落の二重構造:「米中関税ショック」+「日本の政局不安」
| ⚡ 要因 | 内容 | 株式市場への影響 |
|---|---|---|
| 🇺🇸 米中関税ショック | 米国が対中関税を最大100%に再引き上げ。 中国が報復を示唆。世界的リスクオフへ。 |
外需株中心に売り。ナスダック連動で半導体急落。 |
| 🏛️ 自民党政権の不安定化 | 公明党との関係悪化や党内対立、 総裁交代観測など。政策停滞リスクが意識。 |
政策関連・建設・防衛株に売り。為替も円高方向へ。 |
| 💴 金利上昇・国債懸念 | 財政拡大圧力→国債利回り上昇。 企業の割引率上昇。 |
景気敏感株に逆風、金融株は限定的なプラス。 |
| 💹 為替の乱高下 | 政局リスク→円安・円高圧力。 | 輸出株調整、ディフェンシブ優位。 |
| 💥 期待の逆回転 | 「高市政権での成長期待」トレードが剥落。 | 政策関連テーマ株に失望売り。 |
📊 セクター別下落予想レンジ(10/14寄り付き想定)
| 🔍 セクター | 想定下落幅 | 主な要因 | 相対的に強い点 |
|---|---|---|---|
| ⚙️ 半導体・電子部品 | ▲4〜▲6% | 米ハイテク株急落・規制リスク | ほぼ無し |
| 🚗 自動車・機械 | ▲3〜▲7% | 円高+関税懸念 | 内需型建機は底堅い |
| 🏦 銀行・金融 | ▲1〜▲3% | 景況感悪化 | 長期金利上昇が追い風 |
| 🌍 商社・資源 | ▲2〜▲4% | コモディティ市況下落 | 高配当で一定の下支え |
| 📶 通信(KDDI・NTT) | 0〜▲2% | 政策関連の発言リスク | 安定収益+高配当 |
| 🍱 食品・タバコ(JTなど) | 0〜▲2% | 原材料コスト高 | 不況耐性強、逃避資金入りやすい |
| ⚡ 電力・インフラ | 0〜▲2% | 政策不透明感 | 景気連動度が低く防衛的 |
🟩 守り強:通信・食品・電力
🟥 要注意:半導体・自動車・商社
💴 押し目買いの狙いどころ(高配当株)
| 銘柄 | 想定買い場株価 | 年間配当(会社計画) | 想定利回り | コメント |
|---|---|---|---|---|
| JT(2914) | 4,000円 | 208円 | 5.2% | 内需+為替耐性。 |
| KDDI(9433) | 2,160円 | 80円 | 3.7% | ディフェンシブ代表格。 |
| オリックス(8591) | 3,000円 | 120円 | 4.0% | 総合金融+安定配当。 |
| キヤノン(7751) | 3,750円 | 150円 | 4.0% | 為替リスク許容なら妙味。 |
| ブリヂストン(5108) | 5,750円 | 230円 | 4.0% | 景気後退耐性あり。 |
| コマツ(6301) | 4,750円 | 190円 | 4.0% | 建機需要底堅く、押し目有望。 |
🧩 ポイント:JTが5%台、KDDIが3.7%台に乗れば“配当利回りバリュー買い”として妥当水準。
🧭 戦略:焦らず「VWAP確認」+段階指値
| ステップ | 対応策 |
|---|---|
| ① 初動は見送り | 寄り付きは感情的な投げが出やすい。 VWAPやTOPIXの戻りを確認。 |
| ② 指値を3段階で設定 | 例:JTなら 4,200円/4,100円/4,000円 で分散購入。 |
| ③ ディフェンシブ優先 | 通信・食品・電力でリスクを抑える。 |
| ④ 二段安リスクを想定 | 政局リスクや米中ヘッドライン次第で再下落もあり。 |
🔎 今週の注目ポイント
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米国決算(半導体・金融) — 市場心理のリバウンド材料になり得る。
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為替・金利動向 — 円高トレンドが続くか。
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政局報道の行方 — 高市政権の支持率と政策一貫性がカギ。
🐧 まとめ:恐怖の裏にこそ“静かな買い場”がある
暴落は「崩壊」ではなく、「割安」を照らすスポットライト。
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日経先物は**▲2,420円(▲5.08%)**の急落。市場はリスクオフ一色。
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ただし、ディフェンシブ高配当株は静かに強い。
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JT・KDDI・オリックスを中心に「利回り基準」で淡々と拾うことが、10月の正解に近い。
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感情ではなく、数字で判断する週に。
以上です。




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