日産自動車(7201)は、本日2019年3月期決算発表を行いましたが、売上高は前期比3.2%減の11兆5742億円、当期利益は57.3%減の3191億円と予測を大きく下回る結果でした。
今期配当金についても、前期から17円減配となる年間40円に修正されました。
これを受けてSBI証券のPTS市場ではすでに800円割れとなっており、東証終値より4.95%安い798.6円まで低下しています(21時36分時点)。
▼SBI証券 PTS市場株価
以下、日産の決算の要点を見ていきます。
目次
2019年3月期決算の内容
日産自動車の2019年3月期決算の内容は以下の通りです。
※日産自動車決算資料より
売上高:115,742億円(前期比-3.2%)
営業利益:3,182億円(前期比-44.6%)
経常利益:5,465億円(前期比-27.2%)
当期純利益:3,191億円(前期比-57.3%)
売上高以上に利益率が大きく下がっていることが伺えます。
利益率低下の原因
この利益率の低下について、
・為替
・欧州中心の環境規制厳格化対応コスト増
・原材料価格の高騰
・米国CVTの保証期間延長に伴う費用計上
などによるものとしています。
▼昨年比の営業利益の増減分析
※日産決算資料より
営業利益率は、大きく低下して2.7%となっています。
2020年3月期決算はさらに悪化予測
2020年3月期決算はさらに悪化するものと予測されています。
※日産自動車決算資料より
売上高:113,000億円(前期比-2.4%)
営業利益:2,300億円(前期比-27.7%)
経常利益:ー
当期純利益:1,700億円(前期比-46.7%)
販売台数はわずかに増加予測ですが、当期純利益はさらに前期比-46.7%の下落となります。
配当金は40円に減配
高配当で知られる日産の来季2020年3月期の配当金は、年間40円と前期年間57円から17円と大幅に下落します。
※日産自動車決算資料より
日産の今後は?
日産自動車は、2019年3月期、2020年3月期と大幅な減益となる予測ですが、その後の復調を目指し、2023年3月期決算において営業利益率6%程度を目指すとしています。
※日産自動車決算資料より
日産の株式保有状況
現在私は日産の株式を400株保持していますが、すでに大きな評価損となっています。
PTS市場の通り800円程度まで下落した場合、含み損は138円×400株=ー55,200円となります。
日産の減配による影響
今期の減配により、私の場合、税引き前で6,800円の配当金の減少となります。
▼2019年3月期の年間配当金
年間57円×400株=22,800円
▼2020年3月期の年間配当金
年間40円×400株=16,000円
まとめ
日産は上記の通り営業利益率が大きく低下しており、今期の配当40円の支払いはかなり無理をしていると感じます。
直近のフリーキャッシュフローもマイナスが続いており、資金的な余裕もあまりないように感じますので800円程度に下落すれば配当利回りは5%ですが買い増しはしない予定です。
一応年間40円の配当金を受け取りつつ、現状見通しが立ちませんが株価の回復を待つ予定です。
今朝発表されたルノーの不正検査の報道などこれ以上悪材料が出なければ良いのですが。
今後の動向が心配されます。
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