青山商事:8219の銘柄分析−総還元性向100%に取り組む配当利回り4.80%の高配当銘柄

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銘柄紹介

青山商事:8219は、2018年度から2020年度までの3年間を新たな計画期間とする中期経営計画『CHALLENGE Ⅱ 2020』に取り組んでいます。
目標の1つで株主還元方針として、連結総還元性向100%を目途とした配当と自己株式取得を実施する計画をしております。

具体的は、
・安定的な普通配当を100円とする
・配当性向70%を目途に計算した配当が、100円を上回る場合、その差を業績連動配当として期末に特別配当を実施
・連結当期純利益から上記配当総額を差し引いた金額を目途に自己株式の取得を実施

といった目標を掲げております。

本日時点で、青山商事:8219の株価は3,325円(18/08/21 15:00終値)となり、年初来安値となっています。
今回はそんな、青山商事の銘柄紹介を行なっていきたいと思います。

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青山商事:8219の概要・事業内容

青山商事:8219は「洋服の青山」でおなじみで紳士服業界首位の実績で、郊外型紳士服専門店チェーンの草分けとなる企業です。
ただし中長期的には少子高齢化に伴うスーツマーケットの縮小や生産コストの上昇等が予測しており、今後の目指すべき姿として、レディス売上の拡大などコア事業であるビジネスウェア事業の安定成長を行いつつ、コア事業比率を60%程度まで引き下げ多角化を図っています。

株主・投資家向け情報 | 青山商事
青山商事の経営方針・体制、IR基本方針、財務・業績、IR資料、株式情報、IRカレンダーなどをご紹介しています。

2017年3月31日現在での売上セグメント別構成比率は以下の通りです(青山商事のWebサイトより引用)。

青山商事の業績は?

直近では売り上げは上昇傾向にありますが、経常利益は漸減しています。

2018年3月決算も同様の状況が続いており、売上高254,846百万円(前期比0.8%増加)営業利益20,591百万円(前期比1.9%増加)となるも、当期純利益は11,461百万円(前期比-0.9%)の減益となっています。

事業ごとの状況は?

事業ごとに見ていくと上記の通り、ビジネスウェア事業が売上高・営業利益の大半を占めています。
カジュアルウェアで取り扱うアメカジファッションが低調な点が利益を押し下げているようです。

株主優待は、青山商事の各店舗で使える商品割引券

持ち株数に応じて、毎年3月31日及び9月30日現在の株主に「株主優待割引券(15%割引券)」が届けられます。

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100株以上 1,000株未満

3枚

1,000株以上 3,000株未満

4枚

3,000株以上

5枚

「洋服の青山(中国・台湾含む)」「ネクストブルー」「ザ・スーツカンパニー」「ホワイト ザ・スーツカンパニー」「ユニバーサル ランゲージ」「ユニバーサル ランゲージ メジャーズ」「ブルー エ グリージオ」「キャラジャ」及び日本国内の「アメリカンイーグルアウトフィッターズ」の各店舗で1回のお買い物に1枚利用することができます。

青山商事の配当は100円+業績連動で、配当利回りは4.80%の高配当銘柄

冒頭でご紹介した通り、青山商事はその中期経営計画で
・安定的な普通配当を100円とする
・配当性向70%を目途に計算した配当が、100円を上回る場合、その差を業績連動配当として期末に特別配当を実施
・連結当期純利益から上記配当総額を差し引いた金額を目途に自己株式の取得を実施
といった目標を掲げております。

1株3,325円(18/08/21 15:00終値)に対して今期の配当は、
・2018年9月:50円配当
・2019年3月:110円配当
を予定しており、配当利回りは4.80%の高配当水準です(税引き前)。

現在株価:3,325円(18/08/21 15:00)
予想1株配当:160円
予想配当利:4.80%
実績PBR:0.74倍
実績BPS:4,505.53

直近の配当実績は以下の通りです(青山商事のWebサイトより引用)。

青山商事の今後

青山商事は2020年度を目途に、
・連結売上高3,000億円
・連結営業利益250億円
・連結ROE 6.3%(除くのれん7%)
をその中期経営計画で目指しています。

そのために、ビジネスウェア事業では好調なレディス売上の拡大とグループ内でのシナジー、ビジネスウェア事業以外への業務拡大に取り組んでいます。
2018年3月期決算説明資料では今期の取り組みとして下記が挙げられています。

法人戦略

企業向けのユニフォーム・制服の受託製造を行う法人営業へのテコ入れを行います。
青山商事では、ANAグループ・JALグループ・日本郵便の制服を受託生産した実績があり、このような法人向けの営業人員を増やし、ビジネスウェア以外への多角化を進めています。

デジタル戦略

青山商事が運営するオンラインストアでは売上高の拡大とデジタル戦略の推進を目的として、「販促のデジタル化」「ECと店舗の連携強化(デジラボ店舗推進)」「接客のデジタル化(接客支援端末開発)」に取り組んでいます。
オンラインストアの売上高は2018年2月期時点で約22億円程度となっており、今後デジタル戦略を強化することで、売上高を2020年までに67億円、長期的には150億円に引き上げる戦略を進めています。

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レディス戦略

前期も含めてレディス向けのビジネスウェアの販売は好調のため、グループのシナジーを活かしてレディス顧客の囲い込みを目指しています。
具体的にはポイントカード・クレジットカードを発行し、ビジネスウェアをはじめ、カジュアルウェアからリペアまでグループ全体での収益を確保を目指しています。

その他

その他の事業としてもビジネスウェア事業一本とならないよう多角化を目指し、
・モーニング/タキシードのシェアリング
・薄さ2mmのリーディンググラスなどの新商材
・カスタムオーダー専用の業態の展開
の進めています。

2019年3月期の1Q決算は、純利益が前年同期比41.5%減の17億円

直近8月10日に青山商事が発表した2018年4~6月期の連結決算は、純利益が前年同期比41.5%減の17億円でした(前年は29億円)。
売上高も前年同期比-3.0%の585億円となっており、注意が必要です。

特に、主力のビジネスウェア事業について、採算の悪い店舗の閉店を進めるものの客足の減少・スーツの販売減少が響いたようで、売上高417億37百万円(前年同期比96.4%)、セグメント利益(営業利益)は25億63百万円(前年同期比69.7%)となっており、足を引っ張っています。

青山商事の株価

青山商事の株価は3,325円(18/08/21 15:00)と年初来安値の水準です。今後も低調な株価が続きそうですが第2四半期以降どこまで主力のビジネスウェア事業が売上・利益伸ばせるかによって株価が大きく左右されます。
配当金についても100円を超える部分は業績に連動するため、安値とはいえ注意して購入の検討が必要です。

まとめ

青山商事の業績・株価などについてみてきましたが現状青山商事の業績はビジネスウェア事業がどうかにかかっています。
株主還元にはかなり積極的なため多少業績が悪くても、株価が安値水準のため配当を見越して購入を検討してもよいかなと思っておりますが、9月末の第2四半期締めまでに年初来安値を更新してさらなる安値を模索する展開となる可能性もありますので株価に注意して購入のタイミングを検討していきたいかと思います。

以上です。

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