保有しているHSBCホールディングスADR(100株)が大きく伸びています!
- 取得単価:50.57ドル
- 現在株価:94.20ドル
- 評価益:約680,000円(+86%)
- 評価額:約146万円
ここまで伸びるとは正直想定していませんでした。
では、なぜHSBCはここまで評価されたのか。
直近決算の一次情報をもとに整理してみます。
目次
1. 2025年通期決算の全体像
HSBCが公表した2025年度の主要数値は以下の通りです。
■ 収益・利益
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税引前利益(Reported):299億ドル
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税引前利益(除く一時要因):366億ドル(前年比+7%)
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売上(除く一時要因):710億ドル(前年比+5%)
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純金利収入(NII):348億ドル
表面上は減益に見えますが、これは一時的な評価損や法的引当などの影響です。
本業ベースでは増益であり、売上も拡大しています。
市場が評価しているのは「Reported」ではなく「除く一時要因」の数字です。
2. 銀行としての体力
銀行株を見る上で重要なのは、利益額よりも資本効率と健全性です。
■ 重要指標
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RoTE(有形自己資本利益率)
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Reported:13.3%
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除く一時要因:17.2%
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CET1比率:14.9%
RoTE17%という水準は、欧州銀行の中ではトップクラスです。
CET1比率も十分な余裕があり、財務の健全性は高い。
つまり、
「利益の質が高い銀行」として再評価されているのが株価上昇の本質です。
3. 株主還元の規模
今回の決算で特に注目すべきは株主還元です。
■ 配当
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2025年通期 普通配当:1株あたり0.75ドル
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ADR(=普通株5株分)換算:1株あたり3.75ドル
私の保有(100株)では、
年間配当:3.75ドル × 100株 = 375ドル
ドル建て利回りは、
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取得価格ベース:約7.4%
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現在価格ベース:約4.0%
取得価格で見ると非常に高い利回りです。
■ 自社株買い
2025年に約60億ドルの自社株買いを実施。
配当+自社株買いの総還元規模は非常に大きい。
これが評価倍率(P/B)の上昇につながっています。
4. 株価は割高か?
現在のADR株価94ドル前後での評価を整理します。
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P/B:約1.4〜1.6倍
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RoTE(除く一時要因):17%
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配当利回り:約4%
銀行株はP/BとRoTEの関係で見るのが合理的です。
一般に、
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RoTE10%未満 → P/B 1倍割れもあり得る
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RoTE15%以上 → P/B 1倍超が妥当
HSBCはRoTE17%水準を目標に掲げており、
P/B1.5倍前後は極端な割高とは言いにくい。
ただし、1年前はより低い評価倍率だったため、
現在は「割安放置株」ではありません。
5. なぜ株価がここまで伸びたのか
要因は3つです。
① 高金利環境で純金利収入が高水準
② アジア集中戦略による資本効率改善
③ 株主還元の明確化(配当+自社株買い)
つまり、
「低評価の金融株」から
「高収益の安定銀行」へと評価が切り上がった
これが+86%上昇の背景です。
6. 今後のリスク
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金利低下局面への転換
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中国経済の減速
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地政学リスク
HSBCはアジア比率が高い分、成長もリスクも取り込む構造です。
7. 私のスタンス
現在の水準で追加購入は考えていません。
しかし売却もしません。
理由は明確です。
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取得価格ベースで高利回りを確保できている
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本業RoTEは高水準
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資本は健全
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還元姿勢は明確
今は「仕込む局面」ではなく
「育った銘柄を持ち続ける局面」だと判断しています。
まとめ
今回の株価上昇は思惑ではなく、
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本業ベース増益
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RoTE17%水準
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強い資本比率
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大規模株主還元
これらに裏付けられています。
現在は割安ではないものの、
優良銀行として妥当な評価水準。
私にとっては、
高利回りで仕込めたポジションを継続保有するフェーズです。




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