今週、無印良品(良品計画)の株価が大きく上昇しました。
直近1年で見ると右肩上がりですが、数週間は調整も挟んでいましたよね。そこからの急騰は、決算のサプライズと事業の見通しが市場に強く評価された結果です。この記事では、決算の中身、今後の事業計画、SNSの反応、配当とバリュエーション、そしてテクニカルの視点まで一気に整理します。
目次
何が起きた?:決算トピックスの要点
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過去最高の増収増益
2025年8月期は、営業収益が前年+18〜19%増、営業利益+31%前後と大幅増。原価低減や販管費率の改善も効いて営業利益率が改善。セグメント横断で収益性が引き上がっています。
→ 投資家が最も好む「高成長×利益率改善」のセット。 -
海外の再加速(中国の持ち直し/ASEANの伸長)
ここ数年の課題だった中国が反転。出店再編や改装が当たり、東アジア利益は2桁成長。東南アジアも堅調で、海外事業が全体成長のドライバーになりました。 -
来期見通し:3期連続の最高更新をガイド
2026年8月期は売上・利益ともに最高更新を見込む会社計画。ガイダンスは保守的との見方もあり、「上振れ余地」への期待が株価を押し上げています。 -
配当の増額・方針の明確さ
年2回配当・配当性向30%目安の方針を明示しつつ、期末配当の増額を発表。株主還元の継続性が評価されました(詳細は後述の配当セクションで)。
(出所:会社IR資料・決算発表、国内外メディアの報道)
中期ストーリー:どこまで成長を取りにいく?
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旗艦店の積極展開
パリ/バンコク/ホーチミンに大型旗艦店を出店予定。グローバル認知の再加速→観光・越境ECの波及が狙い。 -
健康・美容(H&B)カテゴリーの台頭
生活雑貨・食品・衣料のコアに加え、H&Bの売上が大台に到達。粗利改善とリピート性の観点でポートフォリオの質的向上に寄与。 -
ESG×電力最適化(MUJI ENERGY)
電力コストと脱炭素の両立を狙う取り組みをJERAと推進。中期的なコストコントロールとブランド価値の両面でプラス。 -
KPIの素直さ
出店純増(世界1,400店超)、既存店+ECの総合成長、販管費率コントロール。どれも投資家が数字で追えるKPIで、ストーリーがブレにくいのが強み。
SNSの温度感:強気ムード+短期ボラ注意
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証券会社の格上げ情報が拡散
主要SNSや掲示板では投資判断引き上げ(目標株価提示)が話題に。決算翌営業日以降も強気コメントが優勢。 -
デイトレ視点では「上下に振る」声
値動きが速く、寄り天・押し目・引けにかけての売りなど、短期のボラティリティを指摘する投稿も目立ちます。
→ テーマは強いが、短期は揺れやすいというのがコンセンサス。
配当とバリュエーション(高配当投資の視点で)
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配当政策:年2回、配当性向30%目安。
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直近実績・会社見通し(株式分割後ベース)
直近は期末28円(実績)、来期中間14円の会社計画。 -
本日終値3,151円ベースの配当利回り
年間28円想定なら利回り約0.89%。高配当基準ではありません。
ただし、利益成長と配当性向30%方針を考えると、EPSの伸び=配当の底上げが見込める構造。-
高配当“目的”のメイン銘柄というより、「成長×ブランド」枠のサテライトとして、増配トレンド取りを狙うのが現実的。
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計算メモ:28 ÷ 3,151 ≒ 0.0089(=0.89%)
テクニカル分析:ブレイクアウト後の「押し目」設計
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出来高を伴うギャップアップ
決算翌営業日に出来高急増の上放れ。年初来レンジの上半分に復帰し、短期トレンドは強気。 -
サポート&レジスタンス(目安)
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直近サポート:3,000円前後(心理・窓の上辺)
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次の上値メド:3,350〜3,400円近辺(直近戻り高値ゾーン)
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オシレーター(イメージ)
急騰局面ではRSIが過熱になりやすく、**一度の押し戻し(利確)**が入りやすい形。 -
戦略メモ
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追撃買いは**出来高を伴って3,350円超を“定着”**した局面が安全。
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押し目狙いは3,000〜3,050円帯の反発確認がセオリー。
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窓埋め狙いの深押しも想定して、損切り・買い増しレベルを事前に決めておくのが吉。
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リスク要因
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外部環境:為替、中国景気、対中関税などマクロ要因。
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バリュエーション:PER30倍台は織り込み進捗が早い水準。期待先行時の揺り戻しに注意。
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カテゴリー構成:家具・ファブリックなどの季節性・天候影響は残る。
まとめ:高配当ブロガー視点での位置づけ
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いまの無印良品は**「配当目当て」より「成長の取りに行き方」**を考える銘柄。
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配当性向30%×EPS成長で増配余地はある一方、利回りは足元で1%未満。
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ブランド力・海外回復・旗艦店戦略・利益率改善の四点セットが効いており、“増配が付いてくる成長株”としてサテライト採用が現実的。
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テクニカルはブレイク直後。上値追いは慎重/押し目は“出来高と価格帯”で見極めるのが◎。
以上です。




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