2025年7月29日、日本瓦斯(ニチガス、8174)は2026年3月期第1四半期決算を発表し、上期の経常利益予想を24%も上方修正しました。
今回は、このニュースを受けて「今買ってよい高配当株か?」という視点で、日本瓦斯の魅力と注意点を徹底的に分析します。
目次
✅ 決算サマリー:上期の経常利益を24%上方修正!
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2026年3月期第1四半期(4~6月期)の経常利益は前年比+70.7%の36.6億円。
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通期予想は据え置きながら、上期の経常利益を従来予想38億円から47億円に大幅修正。
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営業利益率も前年4.7% → 今期8.0%に改善。
好調なスタートを切りつつ、通期の目標は据え置きという慎重な姿勢。下期の上振れ余地にも期待がかかります。
📊 業績・配当の推移と今期見通し
| 決算期 | 売上高(億円) | 経常利益(億円) | EPS(円) | 配当(円) |
|---|---|---|---|---|
| 2024年3月期 | 1,943 | 176 | 95.6 | 75.0 |
| 2025年3月期(実績) | 2,000 | 185 | 104.5 | 92.5 |
| 2026年3月期(予) | ― | 200 | 128.4 | 103.0 |
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5期連続の増配継続中。今期は配当性向88%前後の見込み。
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配当利回りは本日時点で約3.9%。
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EPS(1株利益)も増加傾向で、配当の持続性も高め。
💡 日本瓦斯の強みとリスクを整理
強み
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LPガス業界で関東圏トップシェア。
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都市ガス・電力とのセット割引で顧客囲い込み。
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自社開発のスマートメーターを活用した効率化。
リスク
| リスク項目 | 内容 |
|---|---|
| 原材料費の変動 | LPガスは輸入比率が高く、為替・原油価格の影響を受けやすい。 |
| 需要減少 | 省エネ・電化の進行によるガス需要の縮小リスク。 |
| 自然災害 | 地震・豪雨などによる供給インフラの寸断リスク。 |
🤝 他社との比較(西部ガス、北海道ガスなど)
| 項目 | 日本瓦斯 | 西部ガスHD | 北海道ガス |
|---|---|---|---|
| 主力地域 | 関東圏 | 九州 | 北海道 |
| 主力事業 | LPガス+都市ガス | 都市ガス中心 | 都市ガス中心 |
| 配当利回り(概算) | 約3.9% | 約2.9% | 約2.4% |
| 成長性 | ◎ | △ | △ |
| 株主還元姿勢 | ◎(連続増配) | ○ | △ |
日本瓦斯は、LPガスという高収益事業に強みがあり、地方ガス会社に比べて成長余地が大きく、株主還元も積極的です。
📉 テクニカル分析:短期ではやや過熱感も?
| 指標 | 現状 | 評価 | コメント |
|---|---|---|---|
| トレンドシグナル | 売り継続 | △ | 高値圏警戒。トレンド転換には注意。 |
| リスクオン指数 | 約0.82 | △ | 上値余地はやや限定的。 |
| RSI(相対力指数) | 高め(推定) | △ | 70以上なら買われすぎの可能性あり。 |
| ファンダ・テクニカル総合 | 高評価傾向 | ◎ | 長期目線では強気評価。 |
➡ 短期的には「売りサイン」が出ており、テクニカル的には慎重に見る必要があります。長期的には問題ない水準と考えられます。
💰 株価指標と評価
| 指標 | 現状 |
|---|---|
| 株価(7/29終値) | 約2,645円 |
| PER(予想) | 約20.6倍 |
| PBR | 約4.3倍 |
| 理論株価 | 約2,620~2,630円前後 |
| 目標株価 | 平均2,892円程度 |
| 配当利回り | 約3.9% |
PER・PBRともに割高感はなく、目標株価に対しては割安水準。
理論株価とほぼ同水準のため、これ以上上がるには“次の材料”が必要な状況です。
🎯 総合評価と投資判断
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 成長性・収益性 | ◎ | 営業利益率向上・上方修正あり |
| 株主還元・配当性向 | ○ | 増配継続中だが配当性向やや高め |
| 割安度(株価指標) | ○ | 妥当水準~やや割安 |
| テクニカル(短期) | △ | 高値圏のシグナルあり慎重さ必要 |
| リスク管理・分散性 | △ | 原料依存型・地政学や災害リスクあり |
📝 結論:日本瓦斯は「中長期で買い」だが、短期は慎重に!
日本瓦斯は、高配当かつ連続増配中の成長株として、非常に魅力的です。
業績も好調で上期は大幅上方修正、通期も上振れ余地があります。
ただし短期ではテクニカル指標にやや過熱感があり、焦って飛びつくのではなく「2,500円台前半」での買い下がりや、押し目でのエントリーが有効です。
配当利回り3.9%を確保しつつ、成長期待にも乗れる良質な銘柄として、ポートフォリオに1つ加えるには適しています。
以上です。



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