2025年7月4日にSBI証券・鈴木氏が解説した日本株投資戦略の中から、
・日本軽金属ホールディングス
・AOKIホールディングス
の2銘柄が紹介されています。
夏のボーナス資金を活用した投資先として、今期の業績見通しや配当水準、割安性を徹底分析していきます。
目次
📈 市場環境の現状
6月末に日経平均株価は再び4万円台を回復したものの、現在は利益確定売りにより39,000円台後半でのもみ合いが続いています。半導体関連株は引き続き堅調に推移している一方、物色の対象が広がる中で出遅れ感のある銘柄にも注目が集まり始めています。
また、大手企業の夏季ボーナスが4年連続で増加している中、新NISAの活用を前提とした資金流入も期待されており、今夏の株式投資には絶好の環境が整っているといえます。
🔍 今回のスクリーニング条件
SBI証券の鈴木氏が紹介した銘柄は、以下のような厳しい条件でスクリーニングされたものです。
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東証プライム上場
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時価総額1,000億円以上
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株価3,000円以下
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今期黒字予想
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予想配当利回り4%以上
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業種平均よりPBR・PERが30%以上低い
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年初来で株価が上昇している
この条件をクリアした中でも注目すべき2銘柄が、「日本軽金属ホールディングス(5703)」と「AOKIホールディングス(8214)」です。
🇯🇵 日本軽金属ホールディングス(5703)
企業概要
日本軽金属HDは、アルミニウム地金から加工製品まで手がける総合アルミメーカーです。飲料缶、自動車部品、建築資材、半導体向け材料など幅広い産業に製品を供給しています。
今期業績見通し(2026年3月期)
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売上高:5,650億円(前期比+2.7%)
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営業利益:220億円(+1.2%)
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経常利益:210億円(+6.1%)
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純利益:140億円(+3.7%)
世界的なアルミ需要の回復により、堅調な増収増益を見込んでいます。
配当・株主還元
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年間配当:80円(前期比+10円の増配)
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予想配当利回り:約4.9%(株価1,640円前後)
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配当性向:約35%
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PBR:0.43倍、PER:6.7倍(いずれも業界平均を大きく下回る)
米国の関税影響は軽微と会社側は見ており、業績への懸念は少ない状況です。資源価格や電力コストの変動には注意が必要ですが、堅実な経営が魅力です。
👔 AOKIホールディングス(8214)
企業概要
紳士服チェーン「AOKI」だけでなく、エンタメ事業「コート・ダジュール」や「快活CLUB」など複合カフェ事業も展開。コロナ禍を乗り越えて、ファッションとエンタメの両軸で業績を伸ばしています。
今期業績見通し(2026年3月期)
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売上高:1,980億円(前期比+2.7%)
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営業利益:170億円(+8.6%)
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経常利益:163億円(+10.9%)
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純利益:98億円(+5.2%)
ファッション事業の回復とエンタメ部門の堅調な集客が続いており、収益基盤の多様性が強みです。
配当・株主還元
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年間配当:80円(前期比+5円の増配)
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配当利回り:約4.86%(株価1,645円前後)
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配当性向:65.9%
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PBR:0.97倍、PER:9倍前後
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総還元性向70%以上、DOE(自己資本配当率)3%以上を掲げる積極的な還元姿勢
中期経営計画で明言されている「連続増配+高還元方針」が個人投資家にも安心材料となっています。
✅ 比較表で見る2銘柄の注目ポイント
| 項目 | 日本軽金属HD(5703) | AOKIホールディングス(8214) |
|---|---|---|
| 株価目安 | 約1,640円 | 約1,645円 |
| 今期配当予想 | 80円(増配) | 80円(増配) |
| 配当利回り | 約4.9% | 約4.86% |
| 配当性向 | 約35% | 約66% |
| PBR | 0.43倍 | 0.97倍 |
| PER | 6.7倍 | 約9倍 |
| 成長性 | 増収増益見通し | 増収増益見通し |
| 業種 | 素材(アルミ) | 小売・サービス |
✅結論:どちらも「買い候補」だが、性格が異なる
| 銘柄 | 総合評価 | コメント |
|---|---|---|
| 日本軽金属HD(5703) | ★★★★☆(買い寄り) | 割安感と堅実な業績、今後も続くインフラ・電動車ニーズが下支え。原材料リスクはあるが株価的には十分織り込み済み。中長期向け。 |
| AOKIホールディングス(8214) | ★★★☆☆(中立〜やや買い) | 増配&高還元姿勢は魅力。ただし業態(アパレル・複合カフェ)は競合も多く、景気敏感。優待や配当狙いのサテライト的保有には向く。 |
🔍 分析ポイント
日本軽金属HD(5703)
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割安性◎:PER6.7倍/PBR0.43倍と超割安
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業績安定:市況影響はあるが、関税リスクは軽微。増収増益基調
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配当利回り◎:5%近くと高水準
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懸念点:原材料(アルミ地金・電力)の価格変動リスク
👉【投資家タイプ別】
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長期保有でインカム狙いたい人 → ◎
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短期で値上がり益狙う人 → △(注目されにくい業種)
AOKIホールディングス(8214)
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還元姿勢◎:総還元性向70%以上、DOE3%以上と強気
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業績回復◯:ファッション・エンタメともに回復傾向
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配当利回り◎:4.8%以上の高水準
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懸念点:景気敏感なアパレル依存、エンタメ競合も強い
👉【投資家タイプ別】
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優待・配当目当てでNISA枠を使いたい人 → ◯
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成長性・値上がり益を狙いたい人 → △(やや鈍い)
📌 まとめ:ポートフォリオにどう組み込むか?
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✅ 「1銘柄選ぶなら日本軽金属HD」:割安性と業績安定感でバリュー投資に向く
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✅ 「高配当+優待・還元を重視するならAOKIも少し持つ」:生活防衛型のインカム狙いで少額保有ならあり
まとめ
いかがでしたでしょうか?
高配当銘柄株として東証プライマリの上場しているいて、流動性を高く面白い銘柄でしたね。
今回の内容を踏まえて、私の立場で考えると
👉 日本軽金属は主力候補になり得る
👉 AOKIは「配当+優待」「サブ枠」「少額」なら買い。
という感じかなと思ってます。
株価ウォッチしながら見ていきたいと思います。
以上です。



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