【2025年11月】ブリティッシュ・アメリカン・タバコADR(BTI)配当速報──年利回り5〜6%台、訴訟リスクと「脱タバコ」戦略をどう見るか

スポンサーリンク
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ

今回、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(British American Tobacco、以下BAT)のADR(BTI)から配当金が入りました。
受取明細と直近決算・配当水準を整理しつつ、今後の見通しと投資スタンスをまとめます。


スポンサーリンク

1. 今回の配当金の概要

まずは証券会社の明細ベースで整理します。

項目 内容
銘柄 ブリティッシュ アメリカン タバコ ADR(BTI)
受渡日 2025/11/17
保有数量 50株
配当金単価 0.77USD
配当金総額(税引前) 38.91USD
所得税 6.00USD
住民税 1.95USD
税額合計 7.95USD
受取額(税引後) 30.96USD

今回の0.77ドルは、BATが公表している四半期配当のうち、2025年11月支払分(ADRベースで約0.75ドル)の実績値と整合する水準です。bat.com+1


2. 私のBTI保有状況

保有状況は以下の通りです(ドル建て口座のスクショより)。

項目 内容
保有株数 50株
取得単価 50.11USD
現在値 54.71USD
評価損益 +230.00USD(含み益)

直近株価ベースの配当利回りは、

  • 年間配当:1株あたり約3.10USD(四半期0.75ドル前後×4回)stocksguide.com

  • 現在値:54.71USD

配当利回り:約5.7%(3.10 ÷ 54.71)

取得単価ベースの「取得時利回り」は約6.2%で、個人的には高配当ゾーンの中でも十分魅力的な水準だと感じています。

50株保有の場合、

  • 年間配当(税引前):3.10×50=155USD

  • 日本の課税後:おおよそ約123USD(今回の源泉税率から逆算)

  • 1ドル=150円換算だと、年間約1.8万円の手取り配当イメージです。


3. BATってどんな会社か(ざっくりおさらい)

  • 英ロンドン本社のグローバルたばこ大手。マールボロのフィリップモリス、キャメルのJTIなどと並ぶ世界大手の一角。

  • 従来の紙巻きたばこに加え、近年は加熱式たばこ「glo」、VAPE「Vuse」、ニコチンパウチ「Velo」など「スモークレス製品(New Categories)」に舵を切っています。bat.com

長期的には紙巻き需要が世界的に縮小する中で、「いかにスモークレスで稼げるか」が会社の将来を左右する構図です。


4. 直近決算のハイライト(2025年上期)

BATは2025年7月31日に、2025年6月期中間決算(HY2025)を公表しています。bat.com

2025年上期(6月期・グループ全体)

  • 売上高:120.69億ポンド(前年比▲2.2%、為替一定ベースでは+1.8%)

  • 「New Categories」売上:16.51億ポンド(前年比横ばいだが為替一定では+2.4%)

  • スモークレス製品売上構成比:18.2%(2024通期比+0.7ポイント)

  • 営業利益:50.69億ポンド(前年比+19.1%、カナダ訴訟引当の見直しなど一時要因込み)

  • カナダ訴訟等を調整した営業利益(為替一定):+1.9%

  • 調整後希薄化EPS(為替一定・カナダ調整後):+1.7%

地域別では、

  • 米国:価格改定と「Velo Plus」の成功で、売上・利益ともに2022年以来の増加

  • 欧州・中東などAME地域:たばこ値上げとスモークレス拡大で堅調

  • アジア・太平洋・中東・アフリカ(APMEA):オーストラリアやバングラデシュの増税・規制強化で苦戦

と、北米とヨーロッパが牽引しつつ、一部新興国の逆風を受けている構図です。bat.com

通期2025年の会社見通し

  • 世界たばこ販売数量:おおよそ▲2%の減少を想定

  • 売上成長率:+1〜2%レンジの上限付近を見込む(為替一定ベース)

  • 調整後営業利益成長率:+1.5〜2.5%(カナダ調整後・為替一定)

  • 2026年から「中期成長アルゴリズム」(売上・利益とも中程度成長)への回帰を目指す

  • キャッシュフロー:営業キャッシュフロー転換率90%超を維持しつつ、2026年までにネットD/Eを2.0〜2.5倍に減らす方針

また、インドのITC株式を一部売却して約10.5億ポンドを調達し、その一部を活用して2025年の自社株買いを総額11億ポンドに増額しています。bat.com+1

一方で、2024年通期決算ではカナダでの訴訟和解に向けた約62億ポンドの引当計上など、法務・規制関連のコストが重く、依然として大きなリスク要因として残っています。ザ・タイムズ+1


5. 配当政策と現在の配当水準

配当方針

BATは「ポンド建てでの一株配当を毎年増配する」ことを掲げており、年間配当を4回の四半期配当に分けて支払う方式です。bat.com+1

  • 2024年通期の年間配当:2.3552ポンド/株

  • 2025年通期見込み(既に宣言された2024年期の配当):2.4024ポンド/株(四半期60.06ペンス×4回)fidelity.co.uk+1

ADR(BTI)は原則として普通株1株=ADR1枚のため、
為替やADR手数料の差異はあるものの、ドル換算の年間配当はおおよそ3.1ドル前後/株となっています。stocksguide.com+1

現在利回りの目安

  • ADR株価:おおよそ54〜55ドル水準(2025年11月中旬時点)stocksguide.com

  • 年間配当:3.10ドル前後

配当利回り:5.5〜5.8%程度

米国高配当株ほどのインパクトはないものの、英国銘柄としてはかなり高めの利回り帯といえます。


6. 今後の注目ポイント(リスクとチャンス)

BATに投資するうえで、個人的に意識しておきたい論点を整理します。

  1. 紙巻きたばこのボリューム減少と価格政策

    • 世界のたばこ数量は年率▲2%程度の縮小トレンド。

    • BATは値上げ(価格・ミックス改善)で売上・利益を守っているが、どこまで続けられるかが中長期の焦点。bat.com

  2. スモークレス製品(New Categories)の伸び

    • 売上比率は18.2%まで上昇し、カテゴリー利益も38%増と成長ドライバーになりつつある。

    • 一方でVAPE市場は、米国の違法品流通や規制強化の影響で伸び悩みもあり、ポートフォリオ転換がスムーズに進むかは要ウォッチ。bat.com

  3. 訴訟・規制リスク

    • カナダ訴訟に対する巨額引当(約62億ポンド)や、各国の税制・広告規制など、タバコ産業特有のリスクは依然として大きい。

    • 引当の更新によって、損益が大きく振れる可能性もある点は、高配当と引き換えの「宿命」とも言えます。ザ・タイムズ+1

  4. 財務体質と株主還元

    • 強いキャッシュ創出力を背景に、配当と自社株買いで株主還元を継続。

    • 同時に、2026年までにレバレッジを2.0〜2.5倍に抑える目標を掲げており、無理なレバレッジ経営を避けようとしている点はプラス材料。bat.com+1


7. 私の投資スタンス

現時点での個人的なスタンスは、

「ホールド+配当をもらいながら、スモークレス戦略の進捗を見守る」

です。

  • 取得単価からの利回りは6%超で、現在も含み益。無理に売る理由はない水準。

  • ただし、たばこ業界の構造的な逆風と訴訟リスクを考えると、
    「高配当だから全力投資」というよりは、ポートフォリオの一部としてウェイトを抑えめに持つ銘柄という位置づけにしています。

  • 新興国を含む規制環境がさらに厳しくなった場合、増配余地が圧迫される可能性もあるため、決算とニュースは継続ウォッチが必要だと感じています。


8. まとめ

  • 今回、BTIから税引後30.96ドルの四半期配当を受領しました。

  • 現在株価ベースの配当利回りは5%後半。取得時点では6%超と、高配当株として十分魅力的な水準です。

  • 2025年上期決算では、為替逆風で売上はマイナスながら、実質ベースでは売上+1.8%、調整後営業利益+1.9%と小幅ながら成長を維持。スモークレス製品の比率も着実に上がっています。

  • 一方で、カナダ訴訟や各国の規制強化など、タバコ産業特有のリスクは依然として大きく、高配当の裏側にはボラティリティがある銘柄だと改めて認識しました。

今後も、配当を受け取りながら「スモークレス主体への転換がどこまで進むか」「訴訟・規制リスクをどこまでマネージできるか」をチェックしつつ、ホールドしていく予定です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました