三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が11月14日に2026年3月期の上期決算と通期業績予想の修正を発表しました。貸出増と金利上昇が追い風となり、通期純利益は従来予想の2兆円から2兆1,000億円へと上方修正。年間配当は70円から74円へ引き上げるなど、株主還元も強化されています。

私は本銘柄を100株保有しており、含み益+5万円超の状況。今回の決算を「成長+還元の両立」という視点から深掘りしながら、今後の投資判断について整理していきます。
目次
決算ハイライト(4–9月期)
| 指標 | 実績 | 前年同期比 | コメント |
|---|---|---|---|
| 親会社株主に帰属する純利益 | 1兆2,929億円 | +約5% | 利ざや改善・手数料収入の増加が寄与 |
| 業務純益(銀行業利益) | 堅調に推移 | ― | 国内外貸出が伸びた模様 |
| 持分法投資利益(MS等) | 増加 | プラス寄与 | モルガン・スタンレーの好調が継続 |
増益の背景(要点)
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日銀の政策正常化で国内金利が上昇
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貸出残高の増加(特に法人向け)
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M&A・市場事業など非利ざや収入も堅調
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海外子会社・関連会社の利益が押し上げ
通期予想(2026年3月期)と修正内容
| 項目 | 修正前 | 修正後 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 純利益 | 2兆円 | 2兆1,000億円 | 金利上昇・手数料収入の堅調が背景 |
| 年間配当 | 70円 | 74円 | 4円増額、配当性向40%目安を維持 |
| 自社株買い | ― | 2,500億円上限 | 発行済株式の約1.1% |
修正理由(まとめ)
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金利上昇で利ざやが想定以上に拡大
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海外拠点・投資事業(MS等)が利益貢献
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手数料収入が強く、保険・資産運用も増益
三菱UFJは「安定的に利益を積み上げる力」が大手3メガの中でも際立っており、保守的だった通期予想を上方修正した点はポジティブです。
保有状況と株価評価(筆者)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 保有株数 | 100株 |
| 現在値 | 2,451円 |
| 評価額 | 245,100円 |
| 含み益 | +51,700円(+26.7%) |
| 年間配当(予想) | 7,400円 |
評価コメント
配当利回りは約3.0%。金融株としては標準的ですが、
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自社株買い2,500億円
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純利益2.1兆円の史上最高水準
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海外事業と手数料収入の安定化
これらを踏まえると、株価2,400円台は「妥当〜やや割安ゾーン」と評価できます。
深掘り①:銀行セクター比較(3メガ)
| 項目 | 三菱UFJ | 三井住友 | みずほ |
|---|---|---|---|
| 利益規模 | 業界最大 | 二番手 | 三番手 |
| 手数料収入 | 強い | やや強い | 一部弱含み |
| 海外事業 | 非常に強い(MS含む) | 北米に強み | 欧米中心 |
| 株主還元姿勢 | 安定+積極的 | 積極的 | 控えめ |
● 三菱UFJは 「金利上昇に最も恩恵を受けやすい」+「海外事業の底堅さ」 の2つを兼ね備えている点がトップ。
● 3メガの中では、最も「業績のブレが小さく長期投資向き」です。
深掘り②:金利環境とMUFG業績の関係
銀行株を見るうえで、最重要指標は 金利(短期・長期)。
今回の通期上方修正は、「金利上昇が業績にどう効いたか」の典型例です。
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日銀がマイナス金利解除後、短期金利・長期金利が緩やかに上昇
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国内貸出の利ざやが拡大
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特に法人向け貸出で金利改善が顕著
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低金利時代に抱えていた「利ざや縮小リスク」が後退
三菱UFJは「金利上昇が利益に直結しやすい」体質のため、今の環境は極めて追い風です。
深掘り③:三菱UFJの中期的なリスク
もちろん、良いことばかりではありません。
長期保有目線では以下のリスクは押さえておく必要があります。
1. 不良債権リスク
景気減速局面では企業倒産が急増する可能性があり、貸倒引当金の積み増しが発生。
2. 米国経済の減速
MSや米国子会社の影響が大きいため、ダウンサイドも存在。
3. 金利上昇の頭打ち
金利のピークアウトは銀行株の天井シグナルになりやすい。
4. 規制強化
金融庁の貸出規制、資本比率規制の見直しは収益を圧迫する可能性。
今後の注目ポイント(まとめ)
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貸出金利の動向(国内金利がさらに上がるか)
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法人向け融資の伸び(景気次第で変動)
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手数料収益の強さ(M&A、資産運用、カードなど)
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不良債権の発生動向
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自社株買いの追加有無
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海外(特に米国)の景気指標
投資判断・私のスタンス(筆者)
今回の決算を踏まえた結論は 「押し目買い・継続保有」 です。
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業績上方修正(2兆1,000億円)
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配当74円へ増額
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自社株買い強化
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金利上昇の恩恵が続く可能性
これらを踏まえると、三菱UFJは引き続き「収益基盤の安定した長期銘柄」。
2,400円前後であれば無理なく追加できる印象で、既存100株はそのまま保有します。
まとめ
今回の決算では、金利上昇と貸出増を背景に、三菱UFJが連続で最高益を更新する勢いを示しました。配当の増額や自社株買いの実施など、株主還元策も強化されています。銀行株としての地味さはあるものの、収益の安定性・還元の継続性という点で、長期投資ポートフォリオに置きやすい銘柄のひとつといえるでしょう。



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