2026年2月16日、ブリヂストン決算。
株価は▲6%以上下落しました。
私は400株保有しており、
1日で約10万円の評価益が消失。
しかし今回の決算は「悪化」ではありません。
むしろ逆です。
利益が減ったのではなく、
会社が利益を“捨てに行った”決算
ここを理解しないと、この会社の評価を間違えます。
目次
1. まず結論:営業利益と調整後営業利益は別物
今回の決算を分かりにくくしている最大の原因がこれです。
| 指標 | 2025年 | 前年比 |
|---|---|---|
| 調整後営業利益 | 4,937億円 | +2.2% |
| 営業利益(IFRS) | 3,812億円 | ▲14% |
つまり
本業は増益
会計上は減益
ではこの差額は何か?
2. 減益の正体:1,125億円の「調整項目」
決算資料の核心部分です。
営業利益を減らした費用の内訳
| 内容 | 金額 |
|---|---|
| 欧州TB・Retread・小売・AG拠点再編 | 383億円 |
| 北米TB拠点再編 | 266億円 |
| 南米再構築 | 128億円 |
| 米州空気バネ事業減損 | 109億円 |
| 北米AG拠点最適化 | 55億円 |
| その他 | 184億円 |
| 合計 | 1,125億円 |
つまり今回の減益は
事業撤退・工場整理・不採算事業の切り離し
です。
3. 何をしているのか:タイヤ会社の「体質改善」
ブリヂストンはここ数年、
量から質への転換を進めています。
言い換えると
売上を取りに行く会社 → 利益を取りに行く会社
その過程で
低収益の事業を整理しています。
今回の決算はまさにそれ。
4. だから本業は悪くない
2025年通期
| 指標 | 実績 |
|---|---|
| 売上収益 | 4兆4,295億円 |
| 調整後営業利益率 | 11.1% |
| ROIC | 8.3% |
| ROE | 8.6% |
むしろ収益性は改善しています。
つまり今回の決算は
稼げなくなったのではなく
稼げない部分を切った
5. なぜ株価は下がったのか
理由はシンプルです。
市場は「来期利益」を見ます。
2026年予想
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 純利益 | 3,400億円 |
| 増益率 | +4% |
市場予想:約3,800億円
つまり
成長株として期待されていたが
安定株としてガイダンスが出た
この評価変更が株価下落の原因です。
6. マクロ背景:タイヤは景気株
会社が弱気なのも合理的です。
-
米物流減速
-
欧州停滞
-
中国需要弱い
タイヤ需要は「走行距離」で決まるため
高成長は想定しにくい。
会社は現実的な予想を出しただけです。
7. 株主還元はむしろ強い
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 配当 | 125円(増配) |
| 自社株買い | 最大1,500億円 |
400株の配当
→ 税引後 約39,800円
8. 株価評価
現在株価:3,569円
| 指標 | 水準 |
|---|---|
| PER | 約13〜14倍 |
| 利回り | 約3.5% |
成長株ではなく
配当株として適正圏です。
9. 忖度なし評価
今回の決算の本質は
「利益は減った」ではなく
「会社が構造転換した」
短期的には株価は上がりにくい。
しかし企業の質は上がった。
つまり
株価は悪材料で下げたのではない
結論
ブリヂストンは
成長株 → 高収益安定株
に変わりました。
今回の急落は
業績悪化ではなく評価の変更です。
短期では弱いが
長期ではむしろ正常化と考えます。







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